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「諸国民の中の正義の人」という称号をご存知でしょうか?
この称号はナチス・ドイツによるユダヤ人迫害から、自らの生命の危険を冒してまでユダヤ人を守った人物に与えられます。
非ユダヤ人がこの称号の対象になります。
この称号の別名は「正義の異邦人」。
今回は後の世で、英雄と呼ばれるにふさわしい人物のオスカー・シンドラーにフォーカスをあてた作品になります。

1993年に公開された歴史映画になります。
作品の舞台は第二次世界大戦中のポーランドです。
ユダヤ人が激しく迫害されるポーランドにおいて、金儲けだけを考えていたオスカー・シンドラーが迫害されるユダヤ人をみて、少しずつ変わっていく物語です。

主役であるオスカー・シンドラーを演じたのはリーアム・ニーソンです。
「バットマン・ビギンズ」「スター・ウォーズ エピソード1」にも出演しています。
監督はスティーヴン・スピルバーグになります。
監督はユダヤ系アメリカ人になります。
この作品で第66回アカデミー賞で12部門にノミネートされ、作品賞をはじめとした7部門で受賞しました。

余談になりますが、オスカー・シンドラーに授与された「諸国民の中の正義の人」ですが、日本人にも授与された人物がいます。
当時、リトアニアの領事館で勤務していた杉原千畝さん
です。
彼もユダヤ人にビザを与え、多くの人命を救った人物として知られています。

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シンドラーのリストあらすじ

1939年9月のポーランド・クラクフから物語は始まる。
ポーランドはドイツ軍により、占領されていた。

ナチス党の党員でもあるドイツ人実業家のオスカー・シンドラーはドイツ軍が集まるの酒場へやってきた。
彼は酒と金、女を使い、すぐさまドイツ軍に取り入っていく。

シンドラーはユダヤ人が多く集まる場所に出向く。
そしてユダヤ人会計士イザック・シュターンを雇いたいと申し入れる。
彼は軍用の飯ごう容器を作ることで、軍の受注を受けようと考えていた。
この戦争でひと儲けするため、優秀な会計士を探していた。

1941年ユダヤ人は、クラクフのユダヤ人居住地域(ゲットー)へ移動をさせられる。

ユダヤ人がゲットーへ移住後、シンドラーは工場を買い取り、開設する。
工場の労働力を探していたシンドラーは安価な労働力としてゲットーのユダヤ人を雇うことを決める。

工場を稼動させた彼は、持ち前の社交性でナチスの将校に取り入り、自らの事業を拡大させていった。

そんなある日、工場の機械工がシンドラーに礼を言いに来る。
老いている私を雇ってくれてありがとうと。
あのままではナチスに殺されていたと機械工は言う。
しかしシンドラーはシュターンに激怒する。
慈善事業をやっているのではないと彼は言う。

ある一人のナチス将校がクラクフ強制収容所の所長として着任する。
彼の名はアーモン・ゲート少尉。
彼の着任により、クラクフでの流れは一変する。

シンドラーのリスト見どころ3点

1点目:オスカー・シンドラー役のリーアム・ニーソン

オスカー・シンドラー役のリーアム・ニーソン
出典:映画.com

とにかくリーアム・ニーソンが印象的な作品です。
もちろん主役というのもありますが、目力が強く、そこが印象的です。
大事なシーンでは彼の顔がアップになりますが、
その度に彼の瞳がとても印象的です。
バーに初登場しタバコをふかすシーンやシュターンに工場の経営を任せるというシーン、シンドラーリストを作成するシーンなど様々な場面で目立っています。
主役に注目するのは当たり前のことではありますが、彼の目力の強さはとても印象的です。
ぜひ注目してみてください。

2点目:今時珍しい白黒映画だが…

1993年に公開された映画ですが、本編は白黒映画になります。
人々の生活を映すシーンやナチスに人々が撃たれ、血が出るシーンでも白黒です。

しかし本編中に1人だけ色がついている人物が出てきます
町がナチス荒らされている中、ひとり歩く幼い少女です。
彼女のコートの赤は色がはっきりと分かります。

シンドラーのリストに出てくる赤いコート
出典:Amazon

おそらくシンドラーの印象によく残っていたことを表現しているのでしょう。
幼い少女の行く末はどうなるのか?そのときシンドラーは?見どころです。

3点目:実在のアーモン・ゲートについて

シンドラーのリストに登場するアーモン・ゲート
史実が元になっている映画なので、登場人物は実在します。
悪役として目立っているアーモン・ゲートも同様です。
簡単に彼の経歴を紹介します。

オーストリアで生まれた彼は、学生時代からナチスに傾倒し、ナチスの親衛隊に入隊します。
ゲットー(ユダヤ人の強制居住区)の解体作戦に従事し、多くの虐殺を行いました。
その残虐さからゲットーがあった地区にちなんで、「ルブリンの血に飢えた犬」と呼ばれていました。

ナチスとしての功績を認められ、彼はクラクフ・プワシュフ強制収容所の所長に就任しました。
所長就任後もユダヤ人に対する虐殺を行い、彼に直接殺された収容所の囚人は500人以上にのぼりました。
その後、ナチス親衛隊将校になります。

彼はユダヤ人から没収した財産を国に納めず、自分の懐に入れることで、私服を肥やしていました。
また部下に対しては冷酷に接しており、ささいなことで親衛隊の規律委員会に引き渡していました。
しかし彼自身は闇取引を行うなど部下の反感を買い続けていました。

暴虐の限りを尽くす彼でしたが、その生活は突如として終わります。
部下からの訴えにより、ゲートは横領と囚人虐待の容疑で逮捕されました。
戦後にポーランドの法廷から戦争犯罪人として起訴され、ユダヤ人虐殺の責任を問われて死刑判決を受けました。
1946年に処刑されました。

シンドラーとアーモン

またシンドラーとの間柄については、この映画でも描かれている通りに良好でした。
シンドラーはゲートを愛称の「モニー」で呼んでいました。
シンドラーはゲートとの派手な付き合いに、いつも付き合い、
そのためゲートはシンドラーを一番の親友と思っていたといいます。

シンドラーのリスト感想

まさに名作!という映画です。
久しぶりのヒットです。
ここまで心揺さぶられる映画も中々ないと思います。
人の残酷さや悪の部分が垣間見え、人はここまでやるのかという恐ろしさを感じます
一方で人としての優しさや善の部分が見えて、人の優しさに触れて感動しました。

特にクライマックスとも呼べる、オスカー・シンドラーが自分の工場を去るシーンでは涙が止まりませんでした。
彼は金儲けのために、ユダヤ人を安価な労働力としか見ていませんでした。
しかし見知ったユダヤ人たちが迫害を受け、命を奪われる中で彼も少しずつ変わっていきます。

終盤には自分の稼いだ金を使って、ユダヤ人たちを守ります。
そしてクライマックスにはもっと金があれば、多くの人を助けられたと彼は泣き崩れます。
そんな彼にユダヤ人たちは感謝を伝えます。
そして泣き崩れる彼を温かく包みます。

人としてあり方や人々が表す感謝の気持ちに、心が揺さぶられました。

人は時として残酷だが、善の心も必ず持ち合わせている
人には優しく誠実に接しようと改めて、思わせてくれるそんな作品でした。

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