マット・デイモンとクリスチャン・ベールの豪華共演作『フォードvsフェラーリ』。
- アカデミー賞本命の1作とされる映画ってどんな内容?
- 実話を基にした作品の結末とは?
- カーレースを知らない人が観ても楽しめる?
といった話題作の内容が気になっている人に役立つネタバレページです。
タップ(クリック)で目次が開きます
『フォードvsフェラーリ』作品情報
原題 | Ford v Ferrari |
---|---|
公開 | 2020年1月10日 |
監督 | ジェームズ・マンゴールド |
脚本 | ジェズ・バターワース、ジョン=ヘンリー・バターワース、ジェイソン・ケラー |
主なキャスト | マット・デイモン、クリスチャン・ベール、カトリーナ・バルフ、ジョン・バーンサル |
ジャンル | ヒューマンドラマ、実話に基づく |
上映時間 | 153分 |
『フォードvsフェラーリ』予告動画
『フォードvsフェラーリ』予告編
『フォードvsフェラーリ』あらすじ
米国人初の三大カーレース”ル・マン24時間耐久レース”で優勝ドライバーの経歴を持ち、引退後は気鋭のカーデザイナーでもあるシェルビー(マット・デイモン)。
そんなシェルビーの元にアメリカ最大の自動車メーカー”フォード”から無茶なオファーが届く。
それはフェラーリからバカにされたと感じたフォード2世(トレーシー・レッツ)からル・マンで優勝し、当時絶対王者のフェラーリを倒すという無理難題だったのだ!
フォードの戦略担当リー・アイアコッカ(ジョン・バーンサル)から話を聞いたシェルビーは、勝つために絶対必要なピース、破天荒な天才ドライバーでもあり、メカニックでもあるケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)に協力を仰ぐ。
二人は衝突しながらも、最終的にはどこかお互いが天才同士理解し合える関係性。
妥協を一切知らないマイルズの言動に苛立つ副社長のビーブ(ジョッシュ・ルーカス)からの嫌がらせも受けながらシェルビーは機転を利かしチームを存続させる。
ル・マンに勝つためにマイルズの協力が絶対に必要なシェルビーは一世一代の大勝負に出る。
そして迎えたル・マン当日。
ついにフェラーリとの対決の時を迎える。
『フォードvsフェラーリ』見どころ3点
1点目:実話に基づくヒューマンドラマ
フォードvsフェラーリ最大の見どころでもあり、早くもアカデミー賞最有力とされている理由が実話を忠実に再現した天才ドライバーでもありカーデザイナーでもあるシェルビーと天才メカニックで天才ドライバーでもあるマイルズの友情物語!
天才はどこか違った次元で繋がっている事をフォードvsフェラーリを観て感じます。
口下手な男は言葉じゃなく、時には拳で語り合う。
60年代後半、業績不審に悩む世界最大の自動車メーカーFordは大きな賭けに出ていました。
それは、自動車の評価が如実に出る”世界で最も過酷なレースル・マン”への出場。
ただの出場ではなく、当時の絶対王者フェラーリに勝つという当時を知る人は鼻で笑うような無謀な挑戦。
そんな無謀に本気で挑む伝説のカーデザイナーと天才ドライバーの不屈のチャレンジはモータースポーツを知らない世代でも涙なしに語れません。
2点目:クセの強すぎるキャスト
役作りの秀才マット・デイモンと役作りの変態(最大限の褒め言葉)クリスチャン・ベールが共演しているだけでも、見応えは十二分。
なのにそれだけでは終わりません。
ヘンリー・フォード2世演じるトレーシー・レッツ演じる、今で言うトランプ大統領の様な絶対権力者の白人。
あくまでもビジネスマンとして超絶優秀なレオ・ビーブ(数々の妨害をするも、出世欲の高いビジネスマンなら取りそうな行動)。
マーケティング担当で責任者リーの自分自身のポジションを確保しながら、叩くものは叩き、信頼するものは陰ながら応援する。
日本のベンチャー企業の縮図を観ているようであり、クセが強い!
マイルズの妻役、モリーマイルズを演じるカトリーナ・バルフや息子を演じるノアー・ジューブなど、登場人物のクセが強すぎるのに嫌いにはなれないキャストにも注目です。
3点目:リアルすぎるカーアクション
フォードvsフェラーリが一番描きたいのはシェルビーとマイルズの友情です。
だからこそ、カーアクションに重きを置いてないと思いきや、CGでもなく当時を限りなくリアルに再現し実写スタントにこだわったカーアクションが見どころの1つです。
映画館の大ビジョンで感じる、まるで自分自身がドライバーになったような視点。
さらには音速を表現する右に左に音量の大きさが違うエンジン音。
この時代だからこそ、マンゴールド監督がこだわったと言われているアナログな撮影。
ジョージア州の田舎町にル・マンで走る当時の車を修復しただけでなく、巨大な観客席までをまるごと建設し、リアルにこだわった撮影にはカーファンではなくても大興奮間違いなしです!
『フォードvsフェラーリ』ネタバレ
カーレース「ル・マン24時間耐久レース」の絶対応者フェラーリの会長からバカにされた事に腹を立て、ル・マン24で勝利することをミッションとしたヘンリー・フォード2世(トレーシー・レッツ)。白羽の矢が立ったのは不可能任務に挑む熱きチームリーダー、キャロル・シェルビー(マット・デイモン)。
かつて敏腕レーサーとして名を馳せル・マン24に唯一アメリカ人として勝利した男。
今はカーデザイナーとしてスポーツカー製造会社を経営しているが、過去の実績を買われフォードから妥当フェラーリプロジェクトのチームリーダーを任される。
勝つため絶対に必要なピースとして凄腕カードライバーが必要だが、シェルビーは妥協を許さない孤高の天才ドライバー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)を引き入れる。
しかし、車に関して絶対に妥協せず空気も読まない性格が災いしフォードの重役から嫌われ、妨害を受ける。
重役(ジョン・バーンサル、ジョッシュ・ルーカス)からはマイルズを外したがっているが、マイルズを外すと優勝は夢のまた夢だと冷静なシェルビー。
重役たちの圧力を避けるために、ハイリスクな賭けに出ることに。
それはカスタマイズされたレーシングカーにヘンリー・フォード2世を乗せ、マイルズのドライビングテクニックとマシンの性能を体感してもらうことでした。
シェルビーの身を張ったチャレンジによって優勝の期待を実感したフォード2世。
シェルビーのチームもル・マン24に参戦できることが決定します。
迎えたレース当日。
ポールポジションを獲ったマイルズですが、ドアが閉まらないというアクシデントがありピットインすることに。
一気に順位は1番から最下位へ転落してしまいます。
マイルズはラップレコードを更新し続け順位を回復していくと同時にメディアがマイルズを報道。
マイルズは名レーサーの仲間入りを果たします。
そして因縁のフェラーリとの対決。
周回遅れのフェラーリに対してマイルズのテクニックで徐々に差を詰めていきます。
回転数を限界まで操ったマイルズは直線でフェラーリに並びます!
フェラーリも負けじと回転数を上げていきますが...
フェラーリのエンジンが耐えきれずついにマシントラブルでアウト。
これによってマイルズの1位、更には2位・3位もフォードの車という快挙を迎えます。
レースは24時間終了を待つのみ。
同じ2位のフォードに1周以上も差を付けていたマイルズが圧勝でゴールインかと思われましたが、フォード重役からある指示が。
それは”マイルズに減速させ、フォード3台同時にゴールインさせろ”というものでした。
指示をマイルズに伝えるシェルビー。
しかしマイルズの性格を熟知しているシェルビーは最終的に減速するのはお前に任せる!と伝えます。
マイルズは指示を無視したかのように加速し、ついには限られたレーサーしか入ることが出来ないとされる”ゾーン”に入ります。
ゾーンを体験したマイルズは悟ったかのように減速。
1人のレーサーより、チームリーダーとしてのレーサーを選び同時にゴールインするのでした。
無事、マイルズが1位になりハッピーエンドかに思われましたが、同着ならスタート時のポジションが後ろのレーサーが順位が上というルールからマイルズはまさかの栄冠を逃します。
このルールを知っており、指示した重役にシェルビーは怒り、マイルズには誤ります。
しかし、マイルズはル・マンで走れたこと。
そして、今日気づいた事を改良すればもっと早くなると告げます。
後日、いつものように改良を重ねたマシンのテストドライビングをするマイルズ。
このマシンのブレーキが効かなくなり事故を起こし車は炎上。
シェルビー達スタッフは大慌てでマイルズの元に駆け寄りますが...
事故から半年。
マイルズの自宅を尋ねるシェルビー。
自宅の前で息子ピーター・マイルズに声をかけられます。
思わず涙ぐむシェルビーにピーターは『お父さんのお友達だったね』と声をかけます。
シェルビーはマイルズとの思い出の品である”レンチ”を渡すのでした。
ケン・マイルズは後にモータースポーツの殿堂入りをすることになるのでした。
>>『フォードvsフェラーリ』無料動画をフルで視聴する3つの方法【先行配信あり】
『フォードvsフェラーリ』感想
カーアクション映画だと思って苦手意識が先行しましたが、話題の2人が共演する映画だったので勇気を出して観に行ってきました。結果、2人の熱い男の友情物語で思いがけず涙してしまいました。
まるで性格の違う二人が才能を認め合い、不器用な大人が絶対王者に挑戦し勝利するヒューマンドラマでした!
カーアクションよりも実在した人物、ケン・マイルズとキャロル・シェルビーに焦点を当てた挑戦の映画です。
今年に入って感動した一作目となったとともに、アカデミー賞でも本命の一本だと言われているのも納得です。
また、企業に務めているサラリーマンなら上司からの妨害や、ミーティング、決裁までのルートなど企業あるあるを感じることも出来るのでオススメできる作品です。
ストレスを抱えているならスカッと出来るでしょう。
映画の大半は2人をメインに丁寧に作られていますが、マイルズと息子の男同士の会話。
更には夫の才能を信じ、支えるモリー・マイルズ(カトリーナ・バルフ)の夫婦愛も垣間見れるので幅広い層に支持される映画でしょう。