視力を亡くした女と、夢を失った男。
暗闇で生きてきた2人が初めて見つけたささやかな幸せ。
だが、あまりに過酷な運命が彼らを飲み込んでいく...
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目は不自由だが、明るく愛くるしい明香里(吉高由里子)と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた塁(横浜流星)。
小さな勘違いから出会った2人は惹かれ合い、ささやかながらもかけがえのない幸せを手にしたかに見えた。
ある日、明香里は誰にも言えずにいた秘密を塁に打ち明ける。
彼女は自らが運転していた車の事故で、両親を亡くし、自らも視力を失っていたのだ。
以来、ずっと自分を責めてきたという明香里。
だが、彼女の告白を聞いた塁は、彼だけが知るあまりに残酷な運命の因果に気づいてしまった...
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『きみの瞳が問いかけている』主なキャスト
- 吉高由里子(柏木明香里)・・・自ら運転していた車の事故で両親と視力をなくす。
- 横浜流星(アントニオ篠崎塁)・・・幼い頃に母を亡くし、修道院で育つ。一時期はキックボクサーを目指していたが、ある事件を起こしてしまう。
- 風吹ジュン(シスター)・・・塁や恭介が育った児童養護施設のある修道院のシスター。
- 町田啓太(佐久間恭介)・・・半グレ集団「ウロボロス」リーダー。塁の幼馴染で兄的存在。
- 田山涼成(大内会長)・・・類が所属していたジムの会長。
- やべきょうすけ(原田陣)・・・塁のコーチで何かと気にかけてくれる兄貴分。
- 野間口徹(尾崎隆文)・・・明香里の上司。結婚しているが明香里に気がある。
- 岡田義徳(坂本晋)・・・半グレ集団への借金がで詐欺を強要される。逃げ出そうとするが...
『きみの瞳が問いかけている』あらすじ
酒屋のアルバイト以外にも駐車場管理の仕事が決まった塁。
そこに前任と仲の良かった盲目の明香里はいつもの”おじさん”がいる管理人室を訪れ、連ドラを見るのが日課。
勘違いしたまま塁に話しかけ、声で違うことに気づいた明香里は帰ろうとしますが外は雨。
見かねた塁はドラマを見ていくよう声をかけます。
ドラマを見終えると来週も来ます。と告げ、帰っていきました。
その頃、塁はかつて所属していたジムを訪れ急に姿を消したことを会長とコーチに謝罪します。
再びリングに立つよう説得されますが固辞。
塁には急に姿を消さざるを得ない理由がありました。
翌週も管理人室にやってきた明香里。
ドラマのヒロインの服装を聞いたりして、楽しそうにする姿を見て塁もニヤけます。
帰る際、急に出てきた車のクラクションに驚き転倒。
明香里は病院に行くことになり塁は付き添い家まで送ることに。
バスの中で"おじさん"と呼ぶのもあれだから名前を尋ねますが塁は「恥ずかしい」と拒否。
バスを降り、歩くのがつらそうな明香里を見かねた塁はおんぶして家まで送ります。
坂道をおぶって家まで送り届けてくれたお礼にペアのコンサートチケットをプレゼントしますが、おじさんには一緒に行く人がいないと思った明香里が一緒に行くことを約束します。
コンサートの日、デートを楽しんだ後、明香里は両親との思い出の焼肉屋へ。
明香里はもっとお互いのことを知りたい気持ちから自身の事故のことなど過去を語ります。
そして塁の過去をしつこく聞こうとします。
それを嫌った塁は嫌味を言ってしまい、楽しかったのが一転、気まずい雰囲気に。
家まで送り、別れ際に「名前はアントニオという珍しい名前だったから教えたくなかったことや、過去に悪いことをしていたことだけを告げます」。
明香里を気に入る上司はプレゼントだけでなく、職場以外の場所でも会いたいと気持ちがエスカレート。
一方塁は会長に呼び出され復帰を催促されますが、刑務所に入っていたことを告白。
その後、育った修道院を訪ねます。
苦悩を打ち明けたシスターから髪飾りを誰かにあげてね。と渡された後、「オルゴール作ったらあげるわね」と元気づけられます。
明香里が帰宅すると玄関前で待ち伏せしている上司が。
強引に家に上がり込む上司をなんとか返そうとする明香里ですが、上司はキレてしまい襲われそうになるところに髪飾りを持ってきた塁。
間一髪のところで明香里を助けますが、怒りが収まらない塁は上司を脅して追い返します。
明香里は仕事を見つけるのがどれだけ大変か。そのために我慢も必要だと感情を塁にぶつけますが、塁は俺が支える。と返答。
しかし、その行為がどれだけ明香里を惨めにさせているか問われだまってその日は帰りました。
後日、管理人室を訪れる明香里。
そこで仕事を辞めたこと。気分転換にどこかへ連れて行ってほしいことを伝え後日デートすることに。
塁は一番古い記憶がある海へ連れていき、児童養護施設へ入ったつらい過去を告白。
傷つき、居場所が無いと語る塁を明香里は優しく励まします。
明香里の優しさに触れた塁。
この人を守りたい!と強く願い、二人は明香里の家で同棲することに。
彼女のためにももう一度本気でキックボクシングをすることを心に誓います。
キックボクシングも順調に勝ち上がっていき、ゴールデンレトリバーの子犬(スク)も飼い始め幸せいっぱいの同棲生活。
迎えた初めてのクリスマス。一緒に明香里の両親が眠る墓参りに。
そこで事故の詳細を聞かされた塁。
両親を奪い、視力まで奪った事故の原因が、過去に半グレ集団ウロボロスに在籍していた時に起こった事件であり、自分自身が原因だと知ってしまいます。
順風満帆に思えた同棲生活。2人の未来は...
『きみの瞳が問いかけている』ネタバレラスト
※ここからはネタバレを含んでいます。ある日自宅で怪我をしてしまった明香里。
病院で塁は明香里の視力が手術次第で回復する可能性があることを知ります。
明香里はこのままで良いと言いますが、将来のことや手術代に関しても自分がなんとかする。と説得。
希望の光を見つけたと思ったのもつかの間。
マンションのドアにはウロボロスのマークが描かれており明香里の身の危険を感じる。
塁は恭介の元へ行き、明香里に一切関わらない条件として「違法賭博の闇試合に出場すること。そしてファイトマネーとして大金を得ること」を約束します。
明香里の手術、そして闇試合の当日。
約束を再度確認する塁に恭介は「勝てたら今後一切関わらない」という条件を提示。
今の自分なら大丈夫だと思った塁も条件を飲みますが、急遽対戦相手が変更に。
体格が一回り以上大きい屈強な外国人が相手に。
試合終了はどちらかが死ぬか気絶するまでの試合が始まる。
やられっぱなしの塁。
気絶寸前の塁ですが、起死回生の一発が相手にヒットし見事な逆転勝利。
勝利で得た大金は明香里と自分が追い込んだ坂本の家族へ振り込むことを事前にコーチにお願いしていました。
電話ボックスで手術結果を確認する塁。
手術が無事成功したことを知り、ホッとする塁ですが、恭介の手下にナイフで刺され倒れてしまいます。
突然いなくなった塁を待ち続ける明香里。
塁は試合直前、写真など自分に関する全ての情報を消去していたため、手がかりがありません。
ついにマンションの取り壊しとともに退去日を迎えますが、そこに塁宛の郵便物が。
中身はシスターが送ってくれたオルゴールでした。
送り主の修道院を訪ね、シスターから塁の起こした過去の犯罪を聞き、事故の真相にも気づきます。
塁が生きているかも分からないまま2年後。
明香里は自分の店を持ち、休日はボランティアでマッサージのボランティアをしていました。
話すことができない患者にマッサージを行う明香里。
その患者こそ、塁でしたが顔を知らない明香里は気づきません。
塁も自ら名乗らず、ただ明香里が元気だったことに涙します。
足に障害が残った塁は明香里の店へ向かいます。
店の名前は「アントニオ」。
思い出の金木犀が植えてある鉢を購入し、店に置いてあったオルゴールに気づく塁。
オルゴールの曲は明香里がよく口ずさんでいた「私にも帰る場所があるんだ...っていう」曲でした。
店へ戻る道中、明香里を言うことも聞かず、塁の元へ駆け出すスク。
塁に飛びつくスクですが、明香里は謝るだけで気づきません。
その場を立ち去る塁。
店に戻ると店員からオルゴールを聞いて泣き出した客のことを知らされます。
さっきの男性が塁だと確信した明香里は店を飛び出し、塁のいた方向へ走り出しますが見つけることはできませんでした。
塁は思い出の海へ。
かつての母親同様、ゆっくり海へ歩き出す塁。
そこに明香里が現れます。
明香里は塁を抱きしめ、気持ちを伝えます。
塁はようやく「ただいま」と明香里に返事しました。
『きみの瞳が問いかけている』見どころ3点
『きみの瞳が問いかけている』の鑑賞ポイントを紹介します。
極力ネタバレは無しです。
1.格闘シーン
極真空手で中学3年生の時に世界大会で優勝している横浜流星さんのアクションシーンは必見です!
対戦相手も実際の格闘家をキャストしたリアルさながらのファイトは迫力満点!
キレのあるパンチやキックは目で追うだけでも大変なくらいの速さ。
同時に筋肉の凄さにも目を奪われます。
2.吉高由里子さんの演技
眼が見えないという難しい役どころですが、見事なまでの演技。
視線の動き(動かない)など、一挙手一投足をじっくり見たくなります。
吉高さんの演技力が柏木明香里という女性が本当に実在していたかの様に感じ、感情移入してしまい、ラストでは号泣必至です。
3.どこから恋心が芽生えたのか
お互いに両親がいない事など、共通点から急速に惹かれ合う二人。
塁と明香里はいつから相手のことを意識したのでしょうか?
男女それぞれの視点で映画を見ながら鑑賞するのも楽しみの1つです。
また、一緒に見た人がいるなら是非、鑑賞後語り合ってみるのも楽しいでしょう。
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『きみの瞳が問いかけている』感想
チャールズ・チャップリンの『街の灯』にインスパイアされた韓国映画『ただ君だけ』を原作にしているだけあり、外れることは無いと思い見に行きました。
結果としては久しぶりに号泣できる純愛ストーリーでした。
日々、一緒に過ごせているのが当たり前になり忘れてしまいがちですが、大切な人との何気ない幸せに気付かされます。
また、自分の行動を悔やんでしまうところなど、考えさせられる点も多く、学べる点も多い映画です。
シスターの「赦していないのはあなた自身」という言葉が刺さりました。
人には1つくらい後悔している事、他の人を傷つけてしまった経験もあると思います。
自分自身を責めて、ずっと引きずってしまいがちですが、必要以上に自分に罰を与える必要は無いのだと思いました。
『きみの瞳が問いかけている』評価
純愛 |
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泣ける |
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成分 | 純愛50%、ハンカチ必要30%、男なら筋トレしたくなる20% |
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