人気者の女子高生がさえない中年男性に恋をする、という組み合わせが面白い、ラブストーリー。

TVアニメにもなった、眉月じゅんの人気漫画「恋は雨上がりのように」が原作の映画。
主演の女子高生、橘あきら役は若者に絶大な人気を誇る小松菜奈が演じ、さえないおじさん近藤正己を幅広い世代に人気の大泉洋が演じます。

漫画が原作のラブストーリーと聞くと、また例のベタベタなやつか...
と辟易してしまう映画ファンも多いかと思いますが、今作は、ただのラブストーリーではなく、あきらが陸上、近藤が小説家とお互いが夢に葛藤し夢を追いかけるという感動作になっています。
ヒロインが女子高生と言っても、相手役はおじさんなので、高校生だけでなく、かつて高校生だった大人のみなさんにも懐かしんで、楽しんでいただける映画になっております。

『恋は雨上がりのように』あらすじ

容姿端麗でクール、陸上部のエースで男子にも女子にも人気の女子高生あきら。
部活中にアキレス腱の断裂という大きな怪我をし、走れなくなってしまいます。
記録保持者だったあきらは大きな挫折を味わい、すっかり元気をなくし、怪我がよくなり始めても部活に顔を出そうとしません。

そんな時、ふと立ち寄ったファミレスであきらはバイトを始めます。
次第に、店長に想いを寄せるようになるあきら。
でも、店長は45歳と年の差ですし、バイトと店長と言う立場上このことは秘密です。

いつもお客さんにペコペコし、バイトにもビシッと注意できない店長は、さえないおじさんなどと、バイトのみんなからも下に見られていますが、あきらは「そんな店長を私は好きです。」と思わず告白してしまいます。
しかし、「嫌われてなくてよかった。」と好きをloveではなく、likeだと勘違いしてしまう店長なのでした。

『恋は雨上がりのように』ラスト(結末)

恋は雨上がりのように小松菜奈と大泉洋

(C)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 ©2014 眉月じゅん/小学館

店長のことが好きすぎて、ある時、あきらは「本当に店長のことが好きだからデートして下さい。」と店長に頼みます。
あきらのことが気になりつつも、年の差があるからこの気持ちを抑えなくてはいけないと、抵抗していた店長ですが、あまりの勢いに押され、デートを承諾してしまいます。

映画を観たり、カフェに行ったりして、束の間のデートを楽しむ二人、そこで、あきらは店長が実は小説家を目指していたことを知ります。
店長は小説家と言う夢を追うため、妻子と別れたのですが、何年も原稿用紙は真っ白なままなのでした。

自分自身も夢があって、挫折した身としては、あきらには陸上の夢を諦めてほしくないと思い、店長は足の遅い自分の子供に走りを教えてほしいと誘い出し、あきらに走ることの気持ちよさ、楽しさをまた思い出させ、あきらは陸上に復帰するのでした。

店長もまた、今までの仕事ぶりが認められて昇進が決まり、キラキラと青春真っただ中のあきらとの交流の中で刺激を得て、自分も人生を取り戻し、一編の小説を書きあげるのでした。
恋愛には発展することのなかった二人ですが、友達になろうと約束をします。

エンドロールのあきらvsみずきの競争はどちらの勝利?

恋は雨上がりのようにライバルの山本舞香

(C)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 ©2014 眉月じゅん/小学館

映画の最後、エンドロールであきらに対してライバル心を抱いている南高校陸上のエース・倉木みずき(山本舞香)の陸上勝負。
結果としてどちらが勝ったのでしょうか?

映画では結果が分かりませんが、原作がヒントとなります。
結果はあきらが勝ちました。

原作ではタイムが表示されている箇所に風見沢高校優勝と書かれ、喜屋武はるか(清野菜名)が泣きながらあきらに抱きつき、嬉しそうにしているあきらが描かれています。

『恋は雨上がりのように』見どころ2点

「恋は雨上がりのように」の見どころは2つあります。

  • 豪華俳優陣
  • 横浜がいっぱい

以上を、順に追って紹介していきます。

豪華俳優陣

恋は雨上がりのように大泉洋と戸次重幸

(C)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 ©2014 眉月じゅん/小学館

この映画は主演の二人も豪華キャストですが、脇を固めるキャストも豪華で個性的です。
あきらの母親役には吉田羊、近藤の小説のライバル役にはTEAM NACKSの戸次重幸、あきらの親友役には清野菜名、あきらに想いを寄せる男性二人には磯村勇斗、葉山奨之、あきらのバイト先の同僚には松本穂香と濱田マリ、他校の陸上のライバルには山本舞香と今をトキメク俳優陣が並んでいます。

特に、最近たくさんの映画やドラマに出演中の磯村勇斗がいつものクセのある役とは違って、普通の今時の若者を演じていることと、大泉洋と公私共に仲の良い戸次重幸が映画の中でも、ライバルであり、朋友を演じているのが注目です。

横浜がいっぱい

本作は、横浜フィルムコミッションを利用しているので、映画には横浜がいっぱい出てきます。
あきらと店長がデートするのは桜木町やみなとみらい、あきらが通う高校の最寄り駅は京急の能見台駅です。
京急バスも出てきます。
物語の中でもキーとなる夏祭りのシーンは、富岡八幡宮で撮られました。
個人的に横浜在住なので、観ていて、「あ、ここは!」とつい声を出してテンションが上がりました。

横浜に住んでいる人も、横浜が好きという人もこの映画を観ながら、横浜探しをしてみると楽しいかもしれません。

『恋は雨上がりのように』感想

恋雨映画の大泉洋

(C)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 ©2014 眉月じゅん/小学館

主演の小松菜奈ちゃんももちろんかわいいのですが、とにかく本作でキュートなのは近藤店長を演じる大泉洋さんです。
大泉さんはいつもとぼけた感じがかわいくて、私は好きですが、特に今回はさえないっぷりがすごくて、優しくしてあげたい!いたわってあげたい!と母性本能がくすぐられました。
あきらが惹かれるのもなるほどと思いました。

そして、ヒロインにはかなり共感できました。
かくゆう自分も学生の時、バイト先の社員さんに想いを寄せていたことがあります。
なので、この映画を観ていて、心の中の引き出しをそっと開けて覗いたような、懐かしい気持ちになりました。
大人にとっては当たり前のこと、社会人にとっては当たり前の気配りやマナーでも、子供の側からすると、それが特別のこと、自分だけに向けられたもののように感じてしまうことがあります。
あきらが落ち込んでいた時、店長がそっと手品をして笑わせてくれたように。

私の場合も気持ちはあきらのように真っすぐに出してしまっていましたが、社員さんは温かく気持ちを受け入れてくれてはいても、決して恋愛に発展しないようにしていました。
そして、決して傷つけることもありませんでした。
社会人になってみてしみじみ思うのは、本当に大人の素晴らしい対応をしてくれていたのだな、と改めて心の中で社員さんに感謝しました。
そんな姿を店長に重ね合わせてこの映画を観ていました。
きっと、こういう経験をしたことのある人はたくさんいると思うので、是非この映画を観て甘酸っぱい気持ちを思い出してほしいです。

『恋は雨上がりのように』評価

恋は雨上がりのように映画

(C)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 ©2014 眉月じゅん/小学館

先にも述べた通り、ただのラブストーリーではなく、夢を追う感動ストーリーなので、恋愛映画が苦手と言う人にもおすすめです。
二人とも、挫折をしながらも、最後は夢に向かって走り出していくので、夢を持ちながらも最近スランプで...という方は夢や青春を忘れていたなあという方はこの映画を観ると勇気づけられると思います。

年の差の恋と言うことで、二人の間にラブシーンはなく、(友達としてのハグはあります)、あくまでプラトニックな映画ですが、それでもいいおじさんが未成年と...と思う道徳観念の強い方にはこの映画はおすすめできないかもしれません。

個性的な俳優陣の個性的な役柄や演技を楽しみつつも、あきらと店長の恋模様や夢を追う姿に注目してほしいです。