今回スポットを当てる映画は2019年2月15日に公開された『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」

塩谷直義監督によるアニメ映画です。

今年の秋にシーズン3が公開間近のアニメサイコパスシリーズ、劇場版3部作の2作目です。

映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」』のあらすじ

時間軸としては、アニメシリーズが進んでいるところから数年前の話になります。

常守監視官が入局するより前で、狡噛が監視官から執行官に降格した後の間の物語です。

シーズン2で登場した須郷の過去と、征陸の出会いから物語は始まります。

須郷は公安局に入る前、国防軍でファーストガーディアンと謳われる凄腕の軍人でした。

そんな彼が参加した作戦で、不可解な出来事が起こります。

尊敬する先輩の失踪。死亡したと言われていたのに、彼は須郷の前に姿を現します。

その作戦に関係した政治家達を襲撃する事件も起こり、捜査を開始した刑事課一係と須郷が出逢い、物語が思わぬ方向へ進み始めるのです。

「フットスタンプ作戦」というキーワードとは何なのか。

これまでアニメシリーズでは描かれてこなかった、常守監視官が登場する前の刑事課一係のチームワークと活躍ぶりも堪能出来ます。

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」の見どころ

物語の始めから終わりまで、さすがProduction I.Gといったところでしょうか。

手の込んだ作画が美しく、サイコパスの世界観を盛り上げ、視聴者はこの恐ろしくも魅力ある世界に没頭します。

征陸がメインの過去編ということで、泥臭い刑事ドラマと、機械的な近未来の融合がうまくなされていて、脚本力の強さを思わされます。

ドローンを使ったハイテクな戦闘シーンも、近い未来、現実でもこんな風に戦争が行われるのではないか思わせるリアリティさで迫ってきます。

サイコパスシリーズではこれまでも、現実で開発されている技術をベースに、様々な未来の世界を描いてきました。

サイエンス・フィクションでありながらも、そこに人間の生々しさを濃密に存在させることで、目の離せない作品になっているのだと思います。

だからこそ、これだけ素晴らしいCGの数々を見せられても、胸が一番熱くなったのは、刑事課一係のシンプルな体を張ったアクションでした。

シリーズファンが待ち望んでいた、スーツ姿でバリバリ執行官時代の狡噛のアクションです!

それも、宜野座と縢の3人で、ジタバタもがきながらターゲットを拘束するシーンは、もうアニメ新シリーズの時間軸では見ることが出来ない、ファンへのサービスシーンだと思いました。

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」の感想

今回の3部作はどれも素晴らしい出来でした。

あえて1作を選ぶとすれば、征陸のとっつぁんが主役のこの作品です。

シーズン1で辛い別れ方をした宜野座と征陸ですが、2人の過去については映像で描かれるのは初めてでした。

主役としては、征陸と須郷のダブル主演といったところですが、何と言ってもやはり征陸のとっつぁんがカッコいいです。

征陸役の有本欽隆さんの遺作でもある今作に、シリーズファンは涙なしに鑑賞できないのではないでしょうか。

宜野座の実家であり、征陸の守りたい家も出て来ます。宜野座の名前から察するファンもいましたが、その通り、沖縄にある家でした。

作品内の様子では、征陸は潜在犯落ちしてからあまり近寄らなかったようですが、青柳の心遣いにより訪ねることになります。

その事を後で知った宜野座の反応が、本当に弱い所を突かれて感情的になっているといった風で、やはり宜野座は元々家族を大事に思っていて、それには父親である征陸も含まれていたと分かります。

だからこそ、その家庭を壊した父親のことが尚更許せないのだと伝わってきました。

全ての関連作品を通して見ると、宜野座が一つの筋を通して、サイコパスの世界観、シビュラシステムに翻弄される人類の姿を映し出しているように思えます。

そしてそれを、社会から危険物であると分類されながらも、人間らしさを保った深い瞳で見守り続けた征陸に合掌です。

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