新海誠監督の最新作『天気の子』が7月19日公開となりました。

異例の試写会なし(関係者試写会はあり)にも関わらずすでに某映画レビューサイトでは評価が付けられており、アンチが発生する始末。
それだけ前作『君の名は。』が世界的に大ヒットし、3年かけての新作なのでファンの期待も高まっているのが分かり既にCMの段階で社会現象にまでなっています。

今作、『天気の子』では新海誠監督が「賛否が分かれるメッセージを込めた」と言われるように、私も感想は確かに『賛否が分かれる内容だな」という感想を持ちました。

いったい天気の子はどういった内容なのか?
出来る限りネタバレ無しであらすじや見どころを紹介していきたいと思います。

『天気の子』あらすじ(ネタバレ無し)

離島から東京へ家出してきた高校1年生の少年、帆高(声:醍醐虎汰朗)は当てもなく東京をさまよう。

漫画喫茶で寝泊まりをしながらバイト先を探すが、家出少年を雇うところは当然見つからず途方に暮れる。
挙句の果てには職務質問される始末。

命からがら逃げることには成功するが宿泊先は見つからず野宿を覚悟する。
そこで、子猫の「アメ」に出会い、気が緩んだのか知らぬ間に眠りついてしまった。

キャッチ風の男の声で起こされ、慌てて出ようとするがその際ゴミ箱を倒してしまう。
ゴミ箱から飛び出したゴミを元に戻すがその時に紙袋に入った「拳銃」を見つけてしまう。

マクドナルドで日々コーンポタージュだけで過ごす絶望的な状況の帆高にビックマックの箱が置かれる。

振り返ると陽菜(声:森七菜)が立っていた。
帆高の状況を見かねてバイトをしていた陽菜が差し入れをくれたのだ。

食べていくのもやっとの帆高はある決心をする。
東京へ向かうフェリーで命の恩人となる須賀圭介(声:小栗旬)から名刺をもらったことを思い出し、雇ってもらおうと尋ねるのだ。

実は圭介は有限会社K&AプランニングのCEO(社長)であり、オカルト雑誌の編集を仕事としていた。

道中のバスで陽菜の弟である凪(声:吉柳咲良)と出会うが小学5年生にしてなかなかの女たらしっぷりに帆高はあっけにとられる。

事務所に辿り着いた帆高はアシスタントの大学生、夏美(声:本田翼)と出会い、同時に「事務所に住込み可」「飯付き」という帆高にとっては圭介から願ったり叶ったりの提案を受けて即バイトを申し込む

そのバイトで「100%晴れ女」の存在を知ることになる。
そう、その女性こそが陽菜なのだ。

その後、陽菜と再開することになるのだが、次に再開した時にちょっとした事件が起きる。
陽菜が男性に強引に店に入ろうとしていたのを目撃し、助けようと帆高は拳銃を発砲してしまうのだ。

これによって帆高は警察に追われることになる。

陽菜を助けた帆高は後日、実際に陽菜の住んでいる家に行くことになる。
そこで、陽菜は弟の凪と二人で住んでいることを知る。

どうしてもお金が必要な陽菜と帆高は陽菜の晴れ女の力を使ったビジネスを行うことになるが、この事が後々二人を悩ませる事になってしまう

確実に晴れを呼べる「お天気ビジネス」は評判を呼ぶが、あるビジネス会場で陽菜がネットに映ったことから急激に拡散してしまい既に受けていた仕事を最後にビジネスを辞めることを決意する。

『天気の子』あらすじ後半(ネタバレ無し)

受けていた残りの仕事の一つに彼岸の日に亡くなった旦那さんをどうせなら晴れで迎えたいという依頼をしてきた冨美さん(声:倍賞千恵子)と出会う。
ここで帆高は陽菜の年齢ともうすぐ彼女が誕生日であることを知る。

同時にオカルト雑誌の取材を続けている夏美も冨美さんに出会い取材をすることになるのだが、ここで冨美さんから奇妙なことを聞く。

それは、「物事には代償があり、天気の巫女には、悲しい運命がある」というのだ。

そんなことは知らない穂高と陽菜はいよいよ最後の仕事(陽菜の誕生日前日)をする。

なんと依頼したのは圭介さんだったのだ!

圭介の娘は亡くなった妻(明日花)の親に引き取られており、圭介が娘の萌花ちゃんと会うためには雨の日は娘の喘息がひどくなるので晴れた日がどうしても必要だったのだ。

無事に晴れを呼び、圭介や萌花の笑顔を見て帆高と陽菜は最後にこの仕事をやって良かったとしみじみと感じる。

凪の小学生とは思えない気遣いもあり帆高は陽菜の誕生日プレゼント(指輪)を握りしめ、2人きりで陽菜と家に帰ることになる。

最後の仕事を終え、何も無かったと思っていた矢先、その帰路で恐れていたことが現実になってしまう。

天気の巫女、陽菜に悲しい運命が待っていたのだ...

『天気の子』見どころ

『天気の子』の見どころは様々ありますが、大きく4点

  • 東京を中心に実際ある場所を描いている
  • 映像美
  • 登場人物の背景
  • 君の名は。の人物が登場

上記を順に紹介していきます。

東京を中心に実際ある場所を描いている

さるびあ丸-天気の子

引用元:©2019「天気の子」製作委員会youtubeより

冒頭の離島から東京へ向かうフェリーを筆頭に劇中では様々なシーンが実際にある場所を使用されています。
フェリーは東京から10時間以上の船旅としていることからも、「さるびあ丸」を利用していることも分かりますし、東京竹芝客船ターミナルから唯一の10時間を超える八丈島から帆高がやってきたことが分かりますし、二等船室を利用していたことまで分かり、とてもリアルです。

帆高が寝泊まりする漫画喫茶は実際に「マンボー新宿靖国通り店」というのも調べると分かってきます。

物語の重要スポットである廃ビルは「代々木会館」だと分かりますし、陽菜の家は「田端駅周辺」の坂道というのが映像でハッキリと分かります。

こういった場所は前作、「君の名は。」で聖地巡礼として実際に足を運べる場所でもあるので、あなたも実際に映像に使用された場所をいくつ知っているか探しながら見るのも見どころの一つです。

『天気の子』聖地巡礼 ロケ地や撮影場所10箇所マップ

作画を含めた映像美、新海誠映画の真骨頂

朝日稲荷神社-天気の子

引用元:©2019「天気の子」製作委員会youtubeより

やはり、一番の見どころと言っても良いのは新海誠監督の真骨頂でもある作画の美しさ、映像美にあるでしょう。

『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』や『君の名は。』に共通する新海ワールド全開の世界観と他の追随を許さない圧倒的な映像美は日本の宝と言っても過言ではなく、世界に誇れるアニメーションだと個人的感じます。

「チーム新海」がまたしても私達の期待を超えてきたとスクリーン越しに感動すること間違いなしです。

実際に東京を中心に描いた場所がチーム新海の手にかかれば、この様に描かれるのか。と感嘆します。

登場人物の背景

登場人物が多くない分、一人ひとりの境遇や設定が見事であり、登場人物の気持ちに痛いほど共感できてでしょう。

登場人物は様々な背景を抱えています。

圭介も実は元々家出をしていて帆高に若い自分を重ね合わせている。
帆高も路頭に迷った時に出会った子猫のアメに自分をシンクロさせています。

結局、圭介は帆高を拾うことになりますし、帆高はアメを拾うことになります。
ココには自分を救ってほしいという気持ちと同時に過去の自分を許したい自分が見事に感情として表現されていると思いました。

例えば男性の私は帆高が陽菜の誕生日プレゼントで3時間も指輪選びに悩むシーンがありますが、自分の青春時代を思い出してしまいます。
更には帆高に手を差し伸べる事が出来ない圭介は禁煙を破ってお酒を飲んで罪悪感に浸るシーンがありますが、痛いほど気持ちが分かります。

まるで新海監督に我々の日常に起こる葛藤を代弁してくれているようでした。

歳を取ると大事なものの順番を、入れ替えられなくなる」と言った圭介の言葉が私には強烈に胸に刺さりました。

声優さんが役にピッタリハマっているのも良かったですね。

『天気の子』登場人物と声優キャスト紹介【プロフィールあり】

天気の子に「君の名は。」のキャラが登場

これは観てのお楽しみと言いますか、新海誠監督ならではの遊び心がありますよね。

前作、「君の名は。」では「言の葉の庭」のヒロインでもあるユキチャン先生を登場させています。

という事は天気の子に「君の名は。」の瀧くんと三葉が出てくるのか?という点ですが、結論から言うと登場します。

どこで出てくるのか?

そして2人の関係はその後、どうなったのか?

是非、ご自身の目で確かめてください。

『天気の子』に立花瀧(タキ)と宮水三葉(みつは)が登場!2人は結婚した?

『天気の子』感想と賛否が分かれる理由、新海誠監督のメッセージとは

天気の子の感想ですが、新海誠監督はこの作品を作り終えた際に「賛否が分かれる」と明言しています。

確かにネタバレになってしまうので結末にふれることは避けますが、個人的にも賛否は分かれると感じました。

何故なら私達が小説や映画に知らず知らずの間に期待しているような結末ではないからです。
ここに新海誠監督が私達へ伝えたいメッセージが隠されていると感じました。

実際に、小説「天気の子」のあとがきで新海誠監督の言葉に「映画は学校の教科書ではない」と言っています。
エンターテイメントとは正しかったり模範的だったりする必要は無い

ここに賛否が分かれる理由が明確に存在します。

ここに新海誠監督の明確なメッセージが有り、だからこそ結末があの形に繋がったのだと感じました。
そこには新海監督と私の対話があり、また観終えた人たちで賛否が起こることまでがエンターテイメントだと感じました。

そして、音楽がRADWIMPSで本当に良かったと思います。

劇中で流れる「大丈夫(Movie edit)」という曲がありますが、「君の大丈夫になりたい」という言葉にこの映画のメッセージを凝縮したように感じました。

全部放り投げてまで、そこまでして会いたい人はいますか?
実際我々はその人から実はたくさんもらっていることに、いなくなってから気づき後悔してしまいます。
僕に出来ることはまだあるの?と気づいた時点では遅かったりします。

改めて自分に投げかけ、その人を大切にしようと思える作品でした。

映画と違い小説は細かな描写が多く、映画を観ても観ていなくても楽しみめますよ!

この機会に過去作品を一気に見直してみてはいかがでしょうか?