劇場公開中の作品

今回スポットを当てる映画は2019年5月3日に日本で公開された「ドント・ウォーリー

ガス・ヴァン・サント2年ぶりの新作にして、『誘う女』以来23年ぶりにタッグを組んだホアキン・フェニックス主演作です。

日本ではあまり馴染みのない事故によって四肢麻痺になったジョン・キャラハンという風刺漫画家の自伝が元になった映画。

故ロビン・ウィリアムズがその原作に惚れ込み映画化を希望していたとか。

そんな前情報や予告を見てみると「ハートフルコメディなのかな?」という印象も受けますね。

しかし主人公であるジョンの過激なキャラクターとブラックジョークのオンパレードな本作は一筋縄ではいかないシニカルなヒューマンドラマとなっていました。

『ドント・ウォーリー』のあらすじ

ジョン・キャラハン(ホアキン・フェニックス)は10代の頃から酒に溺れ、朝から晩まで呑んだくれる生活を続けていました。

ある日パーティでデクスター(ジャック・ブラック)という男に出会い、すぐに意気投合した2人は泥酔しながらデクスターの車で次のパーティへと出かけます。

案の定それは大事故となってジョンは電動車椅子がなければ身動きひとつ取れない身体になってしまいます。

一方、事故を起こしたデクスターは軽傷で済んだことを医師から聞かされ呆然とするジョン。

気がつけば彼は以前にも増して自暴自棄になり、周りにいる人間に当たり散らしては迷惑をかけるという少々気難しい男になっていました。

けれど、そんな彼を見下したり哀れんだりしないアヌー(ルーニー・マーラ)という恋人ができたことで「このままではいけない」と、人生をやり直すため断酒会へ参加することを決心します。

その断酒会はドニー(ジョナ・ヒル)という男が主催するもので、12のステップ(課題)を1つずつクリアしていかなければならないのですが…

『ドント・ウォーリー』のラスト(ネタバレあり)

12のステップのうち10までクリアしたジョンでしたが、最後の2つのステップは「他者を許すこと」、そして「自分自身を許すこと」でした。

「他者」といっても、それはドニー曰く「自分が今までの人生で憎んできた相手を許す」、という難しいもので初めは受け入れられないジョン。

それでもドニーに促され、まずは子供の頃の教師に会いに行くことに。

するとその教師はジョンが記憶していたよりもずっと生徒一人一人のことを見ており、ジョンのことも真剣に考えていてくれたことが分かります。

自分のことなんて見ていないと思っていた相手が、実はそうではなかったことに気がついたのです。

それを皮切りに学生時代に万引きした店、ソリの合わないケースワーカー、馴染むことができなかった育ての両親…

そして最後にはデクスターに会いに行きます。

彼は頭を丸め、現在は料理人としてダイナーで働いていました。

デクスターはジョンの姿を見るなり言葉を失いますが、そんな彼に向かって「これでも元気でやってるよ」と声を掛けます。

その言葉にデクスターは涙し、2人は和解します。

しかし1番の難関は自分を捨てた実の母親でした。

会おうにも会うすべがなかったので、結局ジョンは自分で描いた母親の絵に向かって優しい言葉をかけてみることに。

たったそれだけのことで自分を捨てた母親を許すことができ、そして母親から受け入れられたように感じるのでした。

最後の2つのステップは「他者を許し」、受け入れることで自然と「自分自身を許す(認める)」ことができる、という試練だったのです。

これをクリアしたジョンは、断酒会の全てのステップを終えました。

その後は漫画家として成功し、更に自らの人生について大観衆を前に講義をすることになりました。

会場には断酒会のメンバー、アヌー、デクスターたちが駆けつけるのですが、そこにドニーの姿はありませんでした。

ドニーはそのとき既にエイズで亡くなっていました。

しかし仲間や恋人に見守られながら、そして生前のドニーの言葉を借りながら、ジョンは大喝采でその講義を終えるのです。

『ドント・ウォーリー』の見どころ

主人公を演じるホアキン・フェニックス自身も過去にアルコール依存症を克服した経験があります。

その経験もあってか、迫真の酩酊の演技は必見。

またホアキンとその恋人役を演じるルーニー・マーラは実生活でも恋人ということもあり、ルーニー・マーラの表情はどの作品で見るよりも笑顔がキラキラ輝いていて、とにかく可愛いの連続です!

『ドント・ウォーリー』をオススメできる人・できない人

映画『ドント・ウォーリー』をオススメできる人は「ダメな人間も愛せる人、共感力の高い人」です。

反対にオススメできない人は「時系列がシャッフルする演出が苦手な人」です。

スポンサードリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事