黒人ラップの父とも呼ばれ、特に80年代初期のラッパーに多大な影響を与えた実在人物”ルディ・レイ・ムーア”の伝記をNetflixが映画化。
1970年代のLAでくすぶっていたコメディアンのルディ・レイ・ムーアだが、とことん下品に演じたキャラ"ドールマイト"が大当たりし、彼主演の映画製作にすべてを懸け、どのような人生を送ったのかをエディ・マーフィが演じます。
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『ルディ・レイ・ムーア』あらすじ
とにかく売れたい、ビッグになりたいと願いながらなかなかきっかけが掴めないルディ(エディ・マーフィ)。
レコードを出すがヒットには程遠い毎日でしたが、1人のホームレスとの出会いをきっかけにコメディアンとしてビッグになることを決意します。
黒人にウケる下品なネタを作り、ステージでは大爆笑!
ルディはこれで勝負できる!とネタを録音し、レコード化します。
ところが下品すぎて「法に触れるものは売れない」と言われ、レコードを店頭に置かせてもらうことが出来ません。
どこに行っても門前払い。
だったら自分で売ってやる。と車で自主販売することに。
道中で後に映画製作のパートナーの1人となるクイーン・ビー(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)らと出会っていきます。
自主販売によって、一部の熱狂的なファンに支持されるルディですが、物足りずもっとビッグになる方法を模索する毎日。
ある日、映画を観に行くが白人たちが笑っている面白さが分からないのに、出演者は有名人。
こんな有名人になりたいと、ついには今までレコードで売れた全財産を投入し、自主映画製作を決意。
人生をかけた勝負はどうなっていくのでしょうか?
『ルディ・レイ・ムーア』ネタバレラスト
途中でフィルム代を購入するお金すら無くなったり、引き返せないルディは追加で借金をしながらついに映画を完成させます。
これでビッグになれると思いきや、また新たな問題が。
映画を配給会社に売り込みに行くものの「下品すぎる」と買い手がつかず、このままではお蔵入り&借金生活のピンチ。
諦めかけたルディですが、ルディの大ファンであるラジオDJの番組にゲスト出演した事から転機が訪れます。
ラジオDJのいとこが映画館を経営している情報をもらい会いに行くことに。
その映画館は費用を払い、自主作品を放映してもらう事の出来る映画館でした。
金曜の夜の1枠なら空いている。放映できることを知り、最後の大勝負に出るルディ。
自ら宣伝を行い、迎えた運命の金曜夜。
宣伝の甲斐あって館内は満員。そして緊張の上映が始まります。
ルディがウケると信じていた「コメディ、カンフーなどアクション、お色気」要素を入れた映画「ドールマイト」は観客に大ヒット!
最終的にはさんざんバカにされていた白人たちが経営する配給会社とも提携し、全米で放映される事になります。
ルディは幾多の批判を浴びながらも諦めずに夢を追い続けた結果、ビッグになることが出来たのでした。
ルディ・レイ・ムーアを演じるエディ・マーフィが見どころ
コメディと言えばエディ・マーフィ。
ルディ・レイ・ムーアもどうしたら黒人にウケるかを常に考え、楽しませていたそうです。
数年後に違った方法ではありますが、黒人だけでなく万人にウケる事が出来るエディ・マーフィが演じているのが魅力的。
もちろん、吹替版は山寺宏一さんがエディ・マーフィ役。
どちらで観ても十分に楽しませてくれますが、細かな言い回しや演技はエディ・マーフィのはまり役と言えます。
『ルディ・レイ・ムーア』感想
当時の黒人と白人がまだまだ分けられていた時代背景を感じずにはいられない作品でした。
実在している人物の伝記映画という事で外れはないだろうという軽い気持ちで観ましたが、生まれや育ちのコンプレックスが力になる。
勇気を与えてくれる映画です。
元ネタとなる映画「ドールマイト」を見ずに今作を観ましたが十分楽しませてくれる映画でした。
ドールマイトは最終的に興行収益が1,000万ドルを超え、大ヒットを記録。
ルディはその後7本の映画製作を行った事を知り、ドールマイトも観たくなりました。
先にドールマイトを観た方がより、細かな点にも気づけて面白いのかもしれません。
Netflixでドールマイトが見れないのは残念ですが...