従来の映画とは全く異なった新映像を体感させてくれると注目されているウィル・スミス主演「ジェミニマン」
最新技術HFR(ハイフレームレート)による驚異の3D映像はまるで目の前で実際に起きているかのような感覚だと世界中で話題となりました。
ハリウッドを代表する俳優ウィル・スミスxアカデミー賞監督アン・リーxヒットメーカーのジェリー・ブラッカイマーが映画界の未来を変えたとも言われた「ジェミニマン」を紹介します。
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ジェミニマン作品情報
原題 | Gemini Man |
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公開 | 2019年10月25日(日本公開) |
監督 | アン・リー |
脚本 | デイヴィッド・ベニオフ、ビリー・レイ、ダーレン・レムケ |
主なキャスト | ウィル・スミス、メアリー・エリザベス・ウィンステッド |
ジャンル | SFアクション |
上映時間 | 117分 |
ジェミニマン予告動画
ジェミニマン予告編
ジェミニマンあらすじ
政府の依頼で働くベテラン、ヘンリー(ウィル・スミス)は絶対的な狙撃の腕を持つ天才的スナイパー。
走行中の列車に乗っている乗客がターゲットの依頼で結果的には成功するが狙っている場所が違った事で、万が一民間人を巻き込んでいたら...
と考え引退を決意する。
ところがその最後になった依頼調査書の中身が改ざんされていることを知り、罪のない人間を殺してしまった事に気づく。
なぜ、改ざんされる必要があったのか?
真相に迫るべく、キーマンとなる人物に会いに行く事に。
潜入捜査官ダニー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)やヘンリーの戦友バロン(ベネディクト・ウォン)と協力し、核心へと迫るヘンリーだが任務中に自分に匹敵する腕前を持つ、自分の動きを熟知した何者かに襲撃される。
その正体は若き日の自分自身だった!
ジェミニマンネタバレラスト
※ここからはネタバレを含みますので、ネタバレを避けたい人は飛ばしてください。
クローンはなぜ製造されたのか?
ヘンリーは調査を進め、謎の組織”ジェミニ”にたどりつく。
自分を狙うクローンを助けたいと願うヘンリーは戦いの中で何度もクローンと話し合う。
そして、自分がクローンだと知ったジュニア(クローンのウィル・スミス)は父親だと思っていたヴェリス(クライヴ・オーウェン)に真相を迫る。
敵だと思わされていたヘンリーを討ち取るべきか?
それとも騙していたヴェリスを討つべきか悩むジュニアが出した結論は...
一方、ヴェリスはヘンリーやジュニアもろとも討ち取るよう別の部隊に指示。
ヘンリーとジュニアは協力しやっとのことで部隊を返り討ちにさせる。
2人が協力しても倒すのがやっとだった仮面の男の顔を見ると...
それは正真正銘、痛みも感じないマシーンとして複製されたヘンリーのクローンだった。
怒りの絶頂となったジュニアはヴェリスを撃ち殺そうとするが、ヘンリーが引き止め代わりに撃ち殺す。
ジュニアには自分ができなかった”夫婦”や”夫”という普通を経験してほしいと願い、ジュニアにヘンリーの母の名前を授けた上で、新たな身分証を渡し学生生活を送るようサポートするのでした。
ジェミニマン見どころ2点
1点目:新感覚映像HFR(ハイフレームレート)で観るアクション
ジェミニマンはHFR(ハイフレームレート)に映像で制作されています。
通常の映画が1秒間に24コマに対して、ジェミニマンは1秒間に60コマと2.5倍!
画面に映っているすべてのものが、こんな”細部まで見えていいの?”と観ているこちらが心配になるくらい鮮やかにくっきり表現されています。
人間の肌の質感や、細かな表情が分かるのでハリウッド俳優の細かな表情作りは改めて凄いと感じます。
女優さんが今後大変...と余計な心配をするほどです。
バイクシーンや水中での格闘アクション、爆破のシーンは本当に観ている自分が体感してしまうような感覚になります。
まるで目の前で起きているかのような錯覚になる新感覚映像は是非、ドルビーシネマで体感ください。
2点目:フルCGで作られた若いウィル・スミス
ジェミニマンはウィル・スミスと若いウィル・スミスの戦いがメイン。
なんと若きウィル・スミスは「ライオン・キング」と同じCG製で、本当に人間そのもの。
微妙な表情を見事にCGで再現しています。
ハイフレームレートとリアルCGは映画が次のステージに進んだことを実感します。
ジェミニマン感想
「次世代映像体験」と宣伝した内容には嘘偽りが一切なく、アバターの3Dで体験したのとはまるで違うものでした。
冒頭の駅のホームにまるで自分が立っているような感覚から約2時間もの間、映像と音によって映画の世界に引き込まれました。
是非、足を運んででも”3Dプラス イン ハイフレームレート”で上映している映画館で鑑賞することを強くおすすめしたくなる作品でした。
ストーリーはウィル・スミスvsウィル・スミスと宣伝されている時からなんとなく想像はつきますが、決して悪くない脚本だと思います。
当然、映画は終始ウィル・スミスなのでファンにはたまらない内容であり、次世代映像で作られた別の映画を観たいと思わせてくれましたし、今年はアラジン等ウィル・スミスを堪能する一年になりました。
ジェミニマン評価
アラジンのCGで好評だっったウィル・スミスと「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」のアン・リー監督のタッグだという事でCGにはかなり期待していましたが、期待通りでした。
3Dプラス イン ハイ・フレーム・レートという新しい映像体験をする映画としては200点満点ですが、ストーリーとしてはありがちな内容だったのは低評価に繋がるのかと感じました。
お近くにドルビーシネマがあれば観に行く価値はありますが、通常の2Dで観るならわざわざ映画館へ足を運んでまでみる価値があるかと言えば疑問が残りました。
実際に今作は
- 制作費が1億4,000万ドル(約152億円)
- マーケティング費が1億ドル(約109億円)
に対して、興行収入が日本公開時点で1億1800万ドル(約128億円)と言われており劇場公開が終了時点で7,500万ドル(約80億円)の赤字になるとも報じられています。
※主な理由として大きな興行収入が見込める北米と中国で伸びなかったため。
個人的にはこれだけ予算を組めるハリウッド映画は素晴らしいですし、新しいことにチャレンジした監督たちの今後に期待したいと感じる作品でした。
\ジェミニマンとは違った映像美。全編ワンカットによる映像でアカデミー賞受賞。/