1959年に公開されたディズニーアニメーション作品の一つである『眠れる森の美女』。
魔女の呪いによって糸車で指を刺し、眠りについてしまうオーロラ姫を王子フィリップが助けるという世界中に愛されている物語ですが、その悪役として登場する魔女、マレフィセントを主役にして実写化した作品が2014年に公開された映画『マレフィセント』です。
ディズニー映画の悪役のキャラクターの中でも人気が高かったマレフィセントをアンジェリーナ・ジョリーが演じるということでも当初から注目度も高かった本作品。
『マレフィセント2』が2019年10月に公開されるということも決まっているのでこの機会にぜひチェックしてみてください。

マレフィセントあらすじ


ステファン王(シャールト・コプリー)の娘であるオーロラ姫(エル・ファニング)が生まれた頃、城に突如マレフィセントが現れます。
そこでマレフィセントはオーロラ姫が16歳の日没までに糸車に指を刺され眠りにつくという呪いをかけてしまいます

ステファン王はオーロラ姫が糸車に刺されてしまうことがないよう3人の妖精にオーロラ姫を託し、森で育てさせるのでした。
おてんばな妖精たちはうまくオーロラ姫を育てることができず、危なっかしい場面が多々見られます。
それを助けていたのはなんとオーロラ姫の様子を見に来ていたマレフィセントでした。

おもわずオーロラ姫を陰ながら魔法で救っていたマレフィセントに気付いたオーロラ姫はマレフィセントが自身に呪いをかけたとも知らず心を開いていきます。
マレフィセントもまた、オーロラ姫に対し母のような気持ちが芽生え始めるのでした。
オーロラ姫に対し愛情を抱き始めたマレフィセントは呪いを解こうとしますがその呪いはあまりに強く、マレフィセント自身も解くことはできませんでした。
そんな中、マレフィセントの呪いによるリミットである運命の16歳を迎えた時、オーロラ姫はマレフィセントと暮らしたいと妖精たちに伝えます。
驚いた妖精たちはオーロラ姫の生い立ちや呪い、そしてマレフィセントの悪事について話してしまうのでした。

マレフィセントネタバレラスト

マレフィセント映画

(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

自らの運命を知り、悲しみの中城へと戻ったオーロラ姫でしたがステファン王はオーロラ姫を失う恐怖さから部屋に閉じ込めてしまいます。
そしてオーロラ姫はやはり糸車に指を刺し眠りにつくことになってしまうのでした。
事態を知ったマレフィセントはオーロラ姫が森で出会ってから心惹かれていたフィリップ王子(ブレントン・スウェイツ)を連れオーロラ姫の元へ向かいます。
オーロラ姫を助ける為キスをしたフィリップ王子でしたがオーロラ姫は目を覚ますことはなく状況は変わりません。
ですが眠り続けるオーロラ姫を無償の愛で守ることを誓ったマレフィセントがキスをするとオーロラ姫は目を覚ましたのでした。

一方、オーロラ姫を救ったのがマレフィセントだと知らないステファン王はマレフィセントを撃退しようとします。
窮地に追いやられたマレフィセントを助ける為、オーロラ姫が見つけたのは城の中にあったマレフィセントの翼でした。
その翼は昔、ステファン王がマレフィセントから奪い去ったものでした。
実はマレフィセントとステファン王の2人は昔、互いを想い合っていたのです。
ですが人間界と妖精界の間で戦争が起こり2人の関係は次第に壊れ、ステファン王はマレフィセントの翼を奪うことによって国王の座を得たのでした。

オーロラ姫の手によって翼を取り戻したマレフィセントはかつての力を取り戻し、兵士たちを一掃します。
マレフィセントはもう昔のようにはステファン王を恨んではいませんでしたが、ステファン王は最後までマレフィセントの命を奪おうとし、結果として命を落としてしまうのでした。
ステファン王がいなくなった後、オーロラ姫は人間と妖精の国を統合し、いつまでもマレフィセントたちと共に幸せに過ごすのでした。

マレフィセント見どころ:アニメーションとは違ったアナザーストーリー

マレフィセント映画

(C)2014 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

ディズニーアニメーションの実写化は近年では頻繁に行われていますが、悪役のキャラクターを主役に抜擢し、且つ実際の物語とは違うアナザーストーリーのような内容として物語を再構築している本作はディズニー史では大胆な試みと言えるのではないでしょうか。

糸車で指を刺し、眠りにつくという本筋こそは変えてはいないもののフィリップ王のキスでは目覚めないなど重要な部分の大幅な物語変更が見られます。
ですが、マレフィセントの悲しみ、憎しみの裏にある愛情を感じ取れる部分が緻密に描かれている為、どちらの物語が好きかは分かれるかとは思いますが、全体的には違和感なく、全く違った物語として楽しむことができます。

マレフィセント感想

マレフィセントはステファン王との過去のいきさつから心に深い傷を負い、真実の愛は存在しないと考えています。
そうでありながら、オーロラ姫が眠りから覚める唯一の救いの手として「真実の愛」を条件とするところにマレフィセントが本当はとても純粋であることを考えさせられます。
おそらくマレフィセントは真実の愛は存在しないから二度と眠りからは覚めない、と思いつつも、自身が得ることができなかったたった一つの「真実の愛」という存在にわずかに希望を賭けたとも言えるのではないでしょうか。
最終的には自身の愛によって目覚めるという大胆な展開もまた面白いです。

マレフィセント評価

前述したように本来の物語とは随分変わってしまっており、且つステファン王がかなりな悪役になってしまっている為、本来の物語が好きな人からすると少しステファン王の悪役っぷり、マレフィセントの善人さに違和感を覚えるかもしれません。
ですが、憎しみや権力など人が自分を失いやすい不可抗力のものに対する危険性を説いているのはさすがはディズニー映画、メッセージ性がとても強いと感じました。
愛情によって憎しみが生まれ、愛情によって人が救われる、実に考えさせられる映画です。