引用元:ロケットマン公式サイト

なぜエルトン・ジョンのメロディは世界中で愛されるのか?
『Your Song』などで世界的に知られるロックスターの半生を描いた伝記映画を「キングスマン」シリーズでおなじみのタロン・エジャトンが見事にエルトン・ジョンを演じきっています。

風貌はもちろんのこと、歌唱力にも酔いしれることが出来る作品でミュージカル映画としても楽しむことが出来ます。
エルトン・ジョン自らプロデューサーとして製作に加わっていることから、世界的スターの苦悩、成功と引き換えに失ったモノに対する葛藤が生々しく描かれた作品。

エルトン・ジョンを知らない人でも、観ると聞いたことがある曲だ!
となりますので、観終わった後は曲を手にしたくなることでしょう。

監督はフレディ・マーキュリーの自伝「ボヘミアン・ラブソディ」を手がけたデクスター・フレッチャー。

フレディ・マーキュリーとエルトン・ジョンと言ったスターの人生と照らし合わせて観るのも良いでしょう。

映画ロケットマンあらすじ

エルトン・ジョンの代名詞でもあるド派手なステージ衣装でアルコール依存など、様々な依存症を断ち切るための自助グループに参加し、自身の幼少期から語っていく形で物語は始まります。

家に寄り付かない厳格な父親と子供に無関心な母親。
両親の愛に飢え、孤独な幼少期を過ごす少年レジナルド・ドワイト(エルトンジョンの本名)。

唯一音楽の神に愛されていたレジナルドは音楽の先生に才能を見出され、王立音楽学院に通うことになります。

寂しさを紛らわすように音楽にのめり込み、そんなレジナルドにエルヴィス・プレスリーのレコードをプレゼントしたことからロックスターに憧れます。

髪型はリーゼント。ド派手なピアノパフォーマンス。

天才的な作曲能力を持つレジナルドは、素晴らしい作詞を手掛ける盟友バーニー・トーピンと出会うことで運命の歯車は大きく回り出します。
ロックスターへの階段を登るべく、自らを「エルトン・ハーキュリーズ・ジョン」と名乗ることを決意。

一気にスターダムの階段を駆け上がったエルトン・ジョン。
成功と引き換えに失っていったものとは...

映画ロケットマン見どころ6点

ロケットマンの見どころを6点紹介します。

ロケットマンでエルトン・ジョンを演じたタロン・エジャトンの歌唱力と演技力

映画「ロケットマン」は冒頭にも紹介しているようにエルトン・ジョンの半生を振り返った作品です。
エルトン・ジョンの歌唱力をどうやって再現するのか?

見事に主演タロン・エジャトンはエルトン・ジョンが乗り移ったの如く歌唱力を披露しています。

それもそのはず。
映画SINGでゴリラが歌っている曲を聞いてみてください。


実はこのエルトン・ジョンのI'm Still Standingを歌っているゴリラこそがタロン・エジャトンであり、この歌がきっかけで主演に抜擢されたとの事。

そして、エルトン・ジョンの儚い心理描写を見事に演じきっているタロン・エジャトンにもどこか儚さを感じてしまう演技はエルトン・ジョンを演じているのか?タロン・エジャトンの素を出しているのか?分からなくなるくらいの名演ぶりです。

エルトン・ジョンの心境と自助グループ内での衣装の変化

映画「ロケットマン」のエルトン・ジョン

引用元:ロケットマン公式サイト

自助グループに参加し、エルトン・ジョン自らの幼少期の生い立ちを語りだす時はステージ衣装で語り出します。
語り出し(幼少期)は少年レジナルドが誰にも本当の自分を語れない、エルトン・ジョンを作り出した仮の自分を表現しており、徐々にステージ衣装を1つずつ脱ぎだしていくとともに、本当のエルトン・ジョンとはどういった人物だったのかを赤裸々に語っていき最後はガウンだけとなり。自らを語る衣装と心理の対比は見事です。

成功と引き換えに失ったもの

スーパースターが名誉も冨も得たものとともに失ったものとはなんだったのか?
そこまでしてスーパースターにならなくてはいけないもの理由はなんだったのか?

エルトン・ジョンが得たかったもの、少年レジナルドが得たかったものは?

スターダムに駆け上がるそれぞれの段階で所属レコード会社との分かれ、盟友バーニー・トーピンとの別れを選択した決断と引き換えに失ったもの。

自分の人生で何を得たいのか?世間一般で言われている地位や名誉を本当に自分は望んでいるのか。
もっと大事なものは近くにあるのではないのか。

この映画を見て考えさせられます。

ゲイであることの葛藤とカミングアウト

エルトン・ジョンの半生を語る上で欠かせないのがゲイ(同性愛者)であることへの葛藤でしょう。
今でこそ、エルトン・ジョンは法律的にも認められ結婚し、子供も授かっています。

しかし、当時のLGBTに対する偏見や理解は今とは比べようもありません。

ゲイであることを母親に告げる際の葛藤や、周りの反応。
PG12指定も当然だと納得。
リアルに表現されていますし、ゲイであることを受け入れてくれた人に対しての愛や振り向いてくれないことに対しての癇癪。
エルトン・ジョンの心の中をこれでもか!
見ているものに投げかけてくる作品
です。

エルトン・ジョンのド派手な衣裳の再現性

エルトン・ジョンと言えばトレードマークにもなっているド派手な衣裳。
劇中でも余すことなく様々な衣裳が登場しますが、エンドロールで当時の衣裳と今回の劇中の衣裳を対比して紹介しています。

その一つひとつの再現性がとても高く、美術スタッフの本気度とエルトン・ジョンが衣裳にこだわりを持っていたことを現すエピソードでもあります。

エルトン・ジョンの名曲を振り返る

エルトン・ジョンと言えば「Your Song(僕の歌は君の歌)」など大ヒット曲を多数生み出しており史上最も売れたアーティストとして世界で第5位に記録されている偉大なシンガー。

往年の名曲を当時のライブパフォーマンスさながら、スクリーンで再現されている様子は劇場まで足を運んで聴く価値があります。
ちなみに映画ロケットマンで使用された曲は次の通り。

映画ロケットマンで使用された曲

  • The Bitch Is Back
  • I Want Love
  • Saturday Night's Alright For Fightting
  • Thank You For All Your Loving
  • Border Song
  • Rock And Roll Madonna -Interlude
  • Your Song
  • Amoreena
  • Crocodile Rock
  • Tiny Dancer
  • Take Me To The Pilot
  • Hercules
  • Don't Go Breaking My Heart -Interlude
  • Honky Cat
  • Pinball Wizard -Interlude
  • Rocket Man
  • Bennie And The Jets ーInterlude
  • Dont't Let The Sun Go Down On Me
  • Sorry Seems To Be The Hardest Word
  • Goobye Yellow Brick Road
  • I'm Still Standing
  • Love Me Again

エルトン・ジョンの曲に興味が湧いたら、初回特典があるうちにサウンドトラックを購入するものありかもしれませんね。

映画ロケットマン感想

正直、私はエルトン・ジョンの曲をほぼ知らない状況で話題だから。
という理由で軽く観に行きました。
冒頭で始まるミュージカルによって、もしかしてボヘミアン・ラブソディを手がけた監督だから同じ様な内容!?と思いきや、内容は全然別でした。
ボヘミアン・ラブソディはラストがあのような熱狂ミュージカルだったのに対して、
ロケットマンはあくまでもエルトン・ジョンの生き方を描いたヒューマンドラマに近いと感じました。

日本で同時公開された映画が「おっさんずラブ」だったこともあり、LGBTに対してここまで表現が許されたこと。
理解が進んでいる世の中に驚きを感じますし、ゲイ同士のラブシーンまで登場したのは賛否出るかと感じました。

また、クライマックス近くのエルトン・ジョンが自分自身である少年レジナルドにハグをするシーンはレジナルド・ケネス・ドワイトという人物が作られたエルトン・ハーキュリーズ・ジョンを赦したようにも感じました。
ありのままの自分を受け入れることで本当に手に入れたかった幸せを手にしたエルトン・ジョンのラストがとても素敵でした。

映画ロケットマン評価

エルトン・ジョンの曲を知らなくても、一人のスターが成功と引き換えに失ったものとはなんだったのか?が丁寧に描写されているので、実話を基にした映画として評価できる作品です。
ただ、やっぱりエルトン・ジョンの曲を知っている方が曲が流れるたびに、当時の懐かしさもこみ上げてくるので見応えがあるでしょう。
そのため、観客の年齢層は比較的高めだったと思います。

感想でも述べましたが時折、ギリギリの性描写がありますのでLGBTに対する理解の無い方は見ていて気持ち悪いと感じてしまうかもしれませんが、是非とも偏見を持たずに観て頂きたい作品でもあります。

ミュージカル映画としての側面もありますが、ラ・ラ・ランドやボヘミアン・ラブソディと言った高評価のミュージカルとして観に行くと、肩透かしを食らってしまうかもしれません。