劇場公開中の作品

元は『スパイダーマン』に登場するヴィランであるヴェノム。

今作はそのヴェノムがダークヒーローとして、地球を救う為に同じ地球外生命体のライオットと戦います。

様々な映画で強烈な印象を残す、高い演技力を持つトム・ハーディが主人公エディとヴェノムを演じます

ヴェノムあらすじ

ライフ財団にまつわる黒い噂の真相を追う記者エディは、上司から財団の取材を命じられます。
CEOドレイクに真相究明を試みるも、取材は打ち切られ、会社をクビにされたエディ。
恋人アンも巻き添えを食う形で仕事を失い、このことが原因で二人は別れてしまいます。
半年後、財団の研究者ドーラから潜入取材を頼まれたエディは、彼女と研究所に向かいます。

そこではドレイクの指揮の下、宇宙から持ち帰った地球外生命体シンビオートを人間に寄生させる人体実験が行われていました
彼の目的はシンビオートと人間の共生を実現させ、資源が枯渇していく地球を捨てて宇宙へ移住することだったのです。
そしてエディはシンビオートに寄生されてしまいます。侵入者にシンビオートを奪われてドレイクは怒り狂い、エディを潜入させたドーラは実験体にされて、命を落としてしまいます。

エディは、自分の意に反して動く身体と強烈な飢餓感、そして頭の中から恐ろしげな声が話しかけてくる状況に困惑します。

そこへドレイクの部下が現れますが、ヴェノムの力を使ってその場を切り抜けます。
エディの前に姿を現してシンビオートの目的を告げるヴェノム。それは仲間を地球に呼び寄せ、人間を喰らい尽くすという恐ろしいものでした。
ヴェノムは最高の宿主を見つけましたと喜びますが、寄生されたエディは内側からダメージを受けて弱っていきます。
アンの助けもあり、一度ヴェノムを身体から追い出しますが、そこを敵に捕まってしまいます。
そして、もう一体のシンビオート・ライオットが寄生したドレイクの姿を目にします。
絶体絶命のところをアンとヴェノムに助けられ、ヴェノムは再びエディに寄生します。

エディと共生するうちに考え方が変わったヴェノムは、地球滅亡を阻止する為ライオットに戦いを挑みます
強大な力を持つライオットに苦戦するヴェノムですが、スペースシャトルを破壊してライオットとドレイクは消滅させる事に成功します。
激しい爆発が起こる中、ヴェノムは自身を盾にして、エディの身を守ったのでした

ヴェノムの最後(ネタバレ)

消滅したと思われていたヴェノムは無事、エディの中に戻っていました。
彼はエディの相棒として地球で共生する事を選んだのです。
こうして悪と戦い、悪を喰らうダークヒーローが誕生したのです。

記者として復職したエディは、凶悪な連続殺人犯を取材する為に、サンクエンティン州立刑務所へ向かいます。
異様な雰囲気を醸し出すその凶悪犯は、「俺がここを出たら大虐殺(カーネイジ)になる。」とエディに語りかけます。
そして物語は幕を閉じます。

ヴェノムの見どころ

ヴェノムの見どころとして

  • 俳優トム・ハーディーの1人2役の演技
  • ヴェノムの変化

上記2点紹介します。

俳優、トム・ハーディ

強烈な悪役や寡黙なヒーロー、双子の伝説的ギャングなど、トム・ハーディーが演じるキャラクターはどれも魅力的で深みがあります。
そんな彼が『ヴェノム』で演じるのは、正義感があり、信念を持って行動を起こす男性エディ。
初めてヴェノムの姿を見た時は悲鳴をあげて飛びあがりパワーを体感するシーンでは戸惑いながらも、その凄さに目を輝かせるなど、コミカルで親しみが持てるキャラクターを演じています。

また彼は声の演技でも、その才能を遺憾無く発揮しています。
音声加工もされていますが、お腹に響くような低音とザラついた声色で、ゆったりと、時に高圧的に話すヴェノム。
何とも言えない不安感を抱かせるような感じがし、声を聞くだけでもあの恐ろしい姿をイメージする事ができます

撮影時にまずヴェノムの声を録音し、それを聴きながらエディを演じたそうですが、声は聞こえるのに姿が見えない、まさにエディと同じシチュエーションで一人二役を演じています。
彼が両者を演じているからこそ、ヴェノムとエディの絶妙な掛け合いや、ストーリーが進むにつれて生まれてくる信頼関係を感じる事ができます。
『ヴェノム』では、トム・ハーディーの演技力を目で見て、耳で聞いて、存分に楽しむ事ができます

ヴェノムの変化

禍々しいビジュアルで、人間では太刀打ちできないパワーを持つヴェノム。
エディに寄生した時は彼に服従を求めて高圧的な態度をとりますが、エディと行動を共にし、彼の思想や記憶に触れるうちに感化されていきます
そして”エサ”として見ていた人間を助ける為、彼に力を貸すようになります。
自分の星ではお前と同じ負け犬だったとエディに語るシーンでは、どこか人間臭さも感じさせます。

作中では、ヴェノムが”We are Venom(俺達はヴェノムだ)”と言うセリフが度々でてきます。
初めは「お前はもう俺から逃れられないぞ。」という意味に聞こえますが、段々と「俺達は二人で一つだ。」という仲間意識を感じさせるセリフへと変化していきます
それに対してもう一体のシンビオート、ライオットは宿主のカールトンに話す時、“we are〜(俺達)”ではなく、“I am〜(俺)”を使っていたのが印象的でした。
カールトンを単なる器と見ていたライオットに対し、ヴェノムはエディを相棒と見ているのです。
だからこそ、相棒の住む地球を守ろうと圧倒的な力を持つライオットに挑み、ロケットが爆発するシーンでは身を呈してエディを守ったのではないでしょうか。

禍々しい見た目と派手な戦闘シーンだけではなく、恐ろしい存在からちょっと怖い頼もしい相棒へと変化をしていくヴェノムの様子にも注目して欲しいです。

ヴェノムの感想

人を喰らうダークヒーローという、正義と悪が混在した存在である『ヴェノム』。
暗く重苦しいストーリーだと思っていましたが、予想に反してコミカルな部分も多く、また原作の知識が無くても楽しむことのできる映画でした。

今まで演じてきたキャラクターとは一味違うトム・ハーディーを堪能できるのも、この映画の醍醐味です。
悪に挑むダークヒーロー、ヴェノム。トム・ハーディーが一人二役演じるエディとヴェノムがどう進化していくか、次回作が待ち遠しくなる作品です。

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