映画『ゼロ・ダーク・サーティ』はウサマ・ビン・ラディンの殺害に至る経緯と、作戦に至る特殊部隊を描いたサスペンス映画。
日本では2013年2月15日に公開されました。
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『ゼロ・ダーク・サーティ』あらすじ
物語は9.11、いわゆるアメリカ同時多発テロ発生時の人々の"声"から始まる。
航空無線や緊急電話の音声で、人々の絶望が伝わる。
そこから2年後のパキスタン某所。物語は敵性戦闘員の拷問シーンに移る。
拷問が行われている所には、ワシントンからきたCIA分析官のマヤも同席する。
繰り返し尋問を行うが、思ったように成果は出ない。
その最中自爆テロが発生し、アメリカ人を中心に被害者が出る。
それを受け、マヤは方針の転換を提案する。
その作戦が上手くいき、敵性戦闘員からビンラディンにつながる手がかりを掴む。
マヤは地道な調査から、さらに調査を行うように
上司に進言するが、上司はこれを退け、テロの阻止を優先する。
しかしテロリストの攻撃は激しさを増し、ロンドンやパキスタンで発生する。
マヤもその場に居合わせる事態もあった。
アルカイダから情報がもたらされる可能性があるとのことで、マヤの同僚ジェシカは情報源とアフガニスタンのチャップ基地で会うことになる。
しかし、チャップマン基地での会談中に情報源は自爆し、ジェシカは死亡する。
そしてマヤが追っていた人物も死亡していたことが判明する。
マヤは大事な同僚と追っていた目標を同時に失う。
そしてマヤはテロの関係者を捕まえることを誓う。
『ゼロ・ダーク・サーティ』見どころ3点
ゼロ・ダーク・サーティの見どころを大きく3点、順に解説する。
見どころ1:物語のリアリティー
物語の冒頭で証言に基づく物語と謳っているとおり、史実に基づいているため、非常にリアリティーがあります。
政治的な問題で進まない仕事や度重なるアクシデント、テロリストからの攻撃など多くの障害があります。
トントン拍子で進む映画も気持ちいいものではありますが、このリアリティーさがこの映画をより面白くしてくれます。
また物語に出てくる人物達の仕事ぶりも注目です。
CIAというと、華々しく活躍するスパイを私たちは想像しますが、現実はそんなことはありません。
まさに泥臭い調査と尋問の繰り返しです。
そうした地味な作業で、証拠を掴んでいく様もリアリティーに溢れます。
私達の仕事と同様、彼らの仕事もまた地味な作業の繰り返しでした。
見どころ2:主人公マヤのパーソナリティー
物語の序盤、CIA分析官のマヤはまさに現代のキャリアウーマン、強い女性像という感じです。
尋問のために世界各国を移動し、何百枚に及ぶ過去の調査記録を確認するなど仕事ぶりは徹底しています。
その仕事ぶりはプロと呼ぶのにふさわしいものです。
しかし物語中盤のある事件をきっかけに、マヤの仕事ぶりは執念めいた物に変わっていきます。
自分の主張が通らなければ、上司との言い合いになることも辞さない、政治的な問題で仕事が進まなければ、上司を詰めるなどその仕事ぶりは常軌を逸しています。
物語を通して、主人公マヤのパーソナリティーの変化も見どころのひとつです。
見どころ3:戦闘シーン
このゼロ・ダーク・サーティはサスペンス映画のジャンルにあたるので、戦闘シーンはアクション映画と比べると少ないです。
しかしその少ない戦闘シーンは見どころ十分です。
歴史的な事件に際して、戦闘シーンが発生するのですが、細部までこだわりを感じます。
まずアメリカ海軍の特殊部隊の動きが、洗練されていてカッコイイです。
突入前の動作から実際の戦闘シーンまで訓練されている兵士という感じられます。
また後述していますが、特殊部隊の武器や携行品、装備にも凝っています。
隊員それぞれがに微妙に装備品がなどリアリティに溢れています。
戦闘シーンは少ない映画ではありますが、その戦闘シーンは細かな点まで作りこまれています。
なので、ミリタリー映画が好きな人も一見の価値がある映画になっています。
『ゼロ・ダーク・サーティ』感想
激しい戦闘シーンが観たくてチョイスした映画でしたが、いい意味で期待を裏切られた映画でした。
史実と証言に基づく物語であるため、非常にリアリティーがあり、登場人物にも魅力がある一作になっています。
華々しさを想像させるCIA分析官という職務ですが、実際はそうではありませんでした。
むしろ成果を出したいのに結果が出ない点や大人の都合で仕事が進まない点など、悩みや苦労が随所に感じられました。
そのような気持ちは私たちに近しいため、親近感すら覚えました。
また物語の中では、主人公マヤの常軌を逸した行動に驚くと共にスカッとした気分を味わえます。
主張が通らないと上司との言い合いになる点も見ていて気持ちがいいですが、一番は上司の部屋に日数を書き込むシーンです。
大人の都合で仕事が進まないと何日進んでいないと上司の部屋の窓に日数を書きにいきます。
それも120日も同じことを繰り返します。
私には出来ない行動ばかりで、スカッとします。
そんなマヤですが、最後には追い求めていた結果が手に入ります。
物語の最後で流す彼女の涙は色々な想いが詰まっているでしょう。
人によって、様々な解釈があるようですが、私は安堵の涙と感じました。
張り詰めていた糸がふっと切れたような、そんな風に見えました。
フィクションにもとづいたリアリティーある表現やマヤの行動力や性格など人間味溢れる人物描写が魅力の一作でした。
『ゼロ・ダーク・サーティ』の意味とは
タイトルに用いられる「ゼロ・ダーク・サーティ」は、軍事用語で「午前0時30分」を意味しています。
調べてみると、作戦コード名説や闇夜に紛れるという暗号説、10年にわたるオサマ・ビンラディン追撃の暗喩説など色々出てきます。
ですが「ゼロ・ダーク・サーティ」=「午前0時30分」という意味が一般的だそうです。
『ゼロ・ダーク・サーティ』の装備
ゼロ・ダーク・サーティには様々な武器・装備が登場します。
ひととおり紹介します。
グロック17
オーストリアの銃器メーカーであるグロック社が開発した自動拳銃。口径は9mm。
優れたなハンドガンとして、様々な国の軍や警察にも採用されている。
モデルガンやエアーガンのモデルにもなり、販売されている。
劇中の主な使用者CIA ラリー 中東の民間人
M92FS
イタリアの銃器メーカーであるべレッタ社が製造した自動拳銃。口径は9mm。
M92FS自体は、M92の派生型のハンドガンです。
イタリアを始め、世界各国の軍隊や警察に採用されている。
劇中の主な使用者CIA
MPi-KMS 72
東ドイツ製MPi-Kの派生型軍用小銃。口径は7,62mm。
MPi-Kは元々AK47をモデルに製造されたアサルトライフルです。
1972年より製造開始され、現在でも各国で使用されている。
劇中の主な使用者チャップマン基地の警備兵
G36C
ドイツの銃器メーカーであるH&K社が製造した軍用小銃。口径は5.56mm。
G36の派生型で、小型のアサルトライフルです。ドイツ軍を始め、様々な国で採用されている。
名称につけられている「C」はコンパクトの「C」です。
劇中の主な使用者CIA
H&K HK417
ドイツの銃器メーカーであるヘッケラー&コッホ社が製造した軍用小銃。口径は7.62mm。
劇中に登場している銃の中でも、比較的新しい銃です。2004年に設計されました。
劇中では狙撃用として用いているので、20インチモデルと思われます。
劇中の主な使用者DevGru
AK47
ソビエトが生み出した世界で最も人を殺しているであろう軍用小銃。口径は7.62mm。
様々な環境に耐えられる耐久性と生産性の高さから世界に普及しているアサルトライフル。
派生型も数多く作られ、世界で最も多く使われた銃としてギネス記録を持っている。
劇中の主な使用者パキスタン諜報員
ツァスタバ M92
セルビアのツァスタバ・アームズが設計・製造した軍用小銃。口径は7.62mm。
ツァスタバ M92はAK47をモデルに製造されたアサルトカービンです。
カービンとライフルの違いは銃身であり、カービンの方が短いです。
劇中の主な使用者テロリスト
M4A1
アメリカ合衆国の銃器メーカーであるコルト・ファイヤーアームズ社が製造した軍用小銃。口径は5.56mm。
アメリカ軍を始め、様々な国の軍や警察に正式採用されているアサルトカービンです。
グレネードランチャーやレーザーサイトなどのアクセサリーをつけられるのも特徴のひとつです。
劇中の主な使用者CIA
AMD-65
ハンガリー製の軍用小銃。口径は7.62mm。
AMD-65はAK47をモデルに製造されたアサルトカービンです。
軍に採用されていたが、現在は派生型であるAMP-69に更新されている。
劇中の主な使用者テロリスト
H&K M416
ドイツの銃器メーカーであるヘッケラー&コッホ社が製造した軍用小銃。口径は5.56mm。
H&K M416はアメリカの銃であるM4の独自改良したアサルトカービンです。
元々はH&K M4という名前でしたが、製造元から抗議を受けて、現在の名称になりました。
劇中の主な使用者DevGru
FN MK 48 Mod 0
ベルギーの銃器メーカーであるFNはースタル社が開発した軽機関銃。口径は7.62 mm
劇中で使用しているのはMK 48 Mod 0です。
Navy SEALsが正式採用している軽機関銃です。
劇中の主な使用者DevGru
DevGruの装備
- ヘルメット :オプスコアfastバリスティック ハイカットヘルメット
- ヘルメットアクセサリー:S&S precision Manta Strobe ※敵味方の認識用
- ヘルメットライト :Princeton Tec CAHRGE MPLS
- ヘルメットカメラ :Contour ROAM
- ナイトビジョン :L-3 GPNVG
- ヘッドセット :MSA Sordin Supreme
- ボディーアーマー :LBT 6094
- ナイフ :隊員によってバラバラ
パトリックはwinker2ベルトナイフ - ポーチ :LBT三連マガジンポーチ
- 胸 :LBTアドミンポーチがついていてメディックシザーを刺してます
VIPストロボライト - フラッシュバン :隊員の利き腕側にバンドで固定
- 背中 :LBT70Ozハイドレーションとスモークグレネードポーチ
- グローブ :メカニクス MーPACTグローブ
フィンガーカットされてます - ベルト :LBTリガーベルト
AORカラーです - コンシャツコンパン :CRYEのG3(特注品?)
- 靴 :メレル ソウトゥース
- パッチ :隊員によってバラバラ
参考サイト:
https://zombiekiller.militaryblog.jp/c48946.html
http://www.hyperdouraku.com/manga/storytime/part34.html