映画『ズーランダーNO.2』あらすじと感想。ジャスティン・ビーバー等がカメオ出演

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構想、実に15年。
2001年に公開され、その後口コミで人気に火がついたコメディ映画『ズーランダー』の、まさかの続編となる今作。
前作同様、ベン・スティラーが監督、製作、脚本、そして主演を務めています。
主人公デレクのライバル、ハンセルはもちろん、強烈なインパクトの悪役ムガトゥなど、前作からのキャラクターも多数登場します。
おバカコンビ二人をサポートするのは、ペネロペ・クルス。
そしてファッション界だけではなく、音楽界、映画界からも、豪華な顔ぶれがカメオ出演を果たしています。

長年離れ離れになっていた息子デレク・ジュニアとの再会を果たすデレク。
恋人たちから妊娠を告げられて、父親になることを戸惑うハンセル。
前作では見られなかった親としての二人の姿にも注目です。

舞台をニューヨークからローマに移し、おバカだけどスーパーモデルデレクとハンセルが、新たな伝説をつくります

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『ズーランダーNO.2』あらすじ

(C)2016 Paramount Pictures.

セレブ連続殺人事件が起き、最期の表情がブルー・スティールであると気付いたヴァレンティノ捜査官(ペネロペ・クルス)は、伝説のスーパーモデル、デレク・ズーランダー(ベン・スティラー)が事件の鍵を握っていると考えます。

デレクは子供学習センター崩壊の事故で妻を亡くし、息子ジュニア(サイラス・アーノルド)とも引き離され、山奥で隠遁生活を送っていました。
ライバル、ハンセル(オーウェン・ウィルソン)もモデルを辞め、砂漠で生活していましたが、恋人たちが全員妊娠したことに戸惑っていました。
そんな二人の元にビリー・ゼイン(ビリー・ゼイン)がエイトーズ(クリスティン・ウィグ)主催のショーの招待状を持って現れ、二人はローマへ旅立ちます。

再会した二人はショーに挑みますが、古臭いと散々コケにされます
落ち込む二人の元へ、捜査協力を求めて現れたヴァレンティノ。
デレクはセレブの表情は命の泉というCMのキメ顔だと指摘し、協力の見返りにジュニアがローマの孤児施設にいることを突き止めてもらいます。
しかし再会を果たした親子はお互いを受け入れられず、ジュニアは父の元を去ってしまいます。

謎の電話に導かれ、サン・ピエトロ大聖堂に向かったデレクたち。
スティング(スティング)から”選ばれし者”の話を聞き、ジュニアの身に危険が迫っていることを知ります。
ムガトゥ(ウィル・フェレル)の仲間が誘拐に関わっていることが分かり、3人は刑務所にいるムガトゥの元へ向かいます

『ズーランダーNO.2』見どころ

1点目「変わらない二人のスーパーモデル」

今作の見どころは、何と言っても相変わらずおバカなデレクとハンセルの姿です。
モデル界を引退してから、長い間社会と離れて生活していたデレクとハンセル。
エイトーズからの招待状をきっかけに表舞台に復帰しますが、進歩を遂げた現代を目の当たりにし、浦島太郎状態の二人の姿が描かれています。
15年経ち、少しは二人も変わったかとおもいますが、徐々に調子を取り戻すと、前作と全く変わらないおバカっぷりをこれでもかと見せつけられます。
特にデレクの相変わらずのおバカっぷりは、デレクを罠にかけようと待ち構えていた宿敵ムガトゥも呆れるほど。

ブルー・スティールやウォーキング対決のポージングなど、前作のギャグも満載になっている今作。
あの頃と何も変わらない二人のスーパーモデルの姿を、たっぷりと楽しむことができます。

2点目「父と子の物語」

『ズーランダー2』は、父と子の親子の物語にもなっています。
前作でマチルダとの間に息子デレク・ジュニアを授かったものの、父親失格とみなされて引き離されてしまったデレクとジュニア。
息子の容姿にショックを隠せないデレクと、父を疎ましく思うジュニアの姿から、二人の関係の修復が難しいことを知らされます。

更に恋人たちの妊娠を受け、11人の子の父親になるハンセル。
彼自身が父と過ごした記憶が無いため、自分が立派な父親になれるかどうか葛藤します。

ムガトゥからジュニアを助けるべく立ち上がる、デレクとハンセル。
果たしてデレクはジュニアを助け出し、親子の絆を取り戻すことができるのか。
また父親になるという事実に背を向け続けていたハンセルは、父親になる覚悟ができるのか。
二組の親子の物語の行方にも注目です。

3点目「豪華すぎるカメオ出演陣」

(C)2016 Paramount Pictures.

ファッション界だけでなく、音楽界そして映画界からも豪華な顔ぶれがカメオ出演している今作。
冒頭で登場するジャスティン・ビーバーをはじめ、有名デザイナーや『プラダを着た悪魔』のモデルでもあるVOUGE編集長のアナ・ウィンター、ロックスターのスティングなど、とにかく豪華すぎて、誰がどこに出ているかを追いかけるのも大変なぐらいです。

中でも異彩を放っているのは、性別を超越したモデルとして登場したヴェネディクト・カンバーバッチです。
元々『ズーランダー』の大ファンで、どんな端役でもいいからと出演を熱望していたそう。
真っ黒なロングヘアで無表情にデレクやハンセルを見つめるオールは、他のキャラクターにも負けない強烈なインパクトを与えます。

前作に引き続き、あらゆるセレブがカメオ出演をしている『ズーランダー2』。
デレクたちの活躍を見守りながら、カメオ出演のセレブを探すのも、今作の楽しみ方の一つになっています。

『ズーランダーNO.2』感想

(C)2016 Paramount Pictures.

15年の時を経て、前作よりもパワーアップして帰ってきたおバカコメディ、『ズーランダー2』。
デレクやハンセルそしてムガトゥなどのお馴染みのキャラクターに加えて、セクシーなヴァレンティノ捜査官、謎のエイトーズ、ポチャッとした体型で頭脳明晰なデレク・ジュニアなど、今回もインパクト抜群のキャラクターが暴れまわります

ヴァレンティノのファッションショーにデレクとハンセルが突如現れ、ウォーキングを披露したプロモーションも話題になりました。
ショーに現れたベン・スティラーとオーウェン・ウィルソンを見て、ズーランダーの二人だと反応し、興奮してシャッターを切る人たちを見て、『ズーランダー』という映画が長い間愛されてきたことが分かります。

ファッション界と陰謀を上手く絡め、見るたびに笑いがこみ上げてくる演出は今作も健在です。
『ズーランダー2』は、前作の独特な世界観、強烈なキャラクター、溢れんばかりのジョークに笑いっぱなしにさせられる続編に仕上がっています。

『ズーランダーNO.2』評価

(C)2016 Paramount Pictures.

人々の意表をつくプロモーションで話題となり、ファンを喜ばせた『ズーランダー2』。
前作からのキャラクター、世界観はそのままに、おバカなスーパーモデル、デレクとハンセルがパワーアップして帰ってきました
美しいローマの街を舞台に、カメオ出演陣を含め豪華な顔ぶれが揃い、父と子の絆、そして”選ばれし者”の伝説がズーランダータッチで描かれています。

実は2017年のラジー賞のあらゆる部門にノミネートされた今作。
エイトーズを演じたクリスティン・ウィグがワースト助演女優賞を受賞という結果になりました。
しかしながら15年経っても変わらないデレクとハンセルや、前作から踏襲されている数え切れないほどのジョークに、『ズーランダー』の独特な世界にハマってしまった人は、今作も存分に楽しむことが出来たのではないでしょうか。

今作は前作と合わせて見ることで、そのくだらなさ、主人公たちのおバカっぷりをたっぷりと楽しむことができる作品になっています。
是非『ズーランダー』、『ズーランダー2』を見て、おかしなズーランダーワールドを存分に楽しんでもらいたい、そんな作品になっています。

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