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『黒い司法 0%からの奇跡』主なキャスト
マイケル・B・ジョーダン(スティーブンソン)
ハーバード大学を卒業したエリート弁護士。
貧困で弁護が受けられない人のために南部に移住し法律事務所を設立する。
ジェイミー・フォックス(マクミリアン)
18歳の白人女性を殺害した罪で死刑判決を受けた囚人だが無実の罪。
白人女性と浮気したことで因果応報の感情もある。
ブリー・ラーソン(エバ)
スティーブンソンの信念に共感し事務所で働く。
弱い人の味方。
『黒い司法 0%からの奇跡』あらすじ
18歳の白人を殺したという無実の罪を着せられたマクミリアン。
はじめはそのうち無実が証明され釈放されるだろうと楽観的だった。
だが、白人が黒人に対しての差別は根強く残る。
1年間犯人を検挙できていない警察はマクミリアンを犯人に仕立て上げる。
当初は無実の罪を晴らそうと弁護士と闘う。
しかし今までの弁護士は弁護費用が払えなくなると弁護を放棄してきており諦めてしまう。
もはや誰も信じず希望を捨てたマクミリアン。
そこにハーバード大を卒業し弁護士になったスティーブンソンが現れる。
スティーブンソンは貧困で弁護費用を払えない死刑囚に平等な弁護を提供したいと考えている志ある若者。
北部から南部のアラバマへ移り、事務所を設立する。
そこに同じ志を持った白人のエバが加わる。
6人の黒人死刑囚を救うために面会するスティーブンソン。
弁護士は面会時にボディチェックは受けないはずだが白人看守は囚人たちと同じように振る舞うように命令する。
そこで全裸にさせられるスティーブンソン。
南部では特に白人から黒人が迫害を受けている事実を体感する。
そんな状況でも自らの理想を実現すべく、面会に向かう。
しかし、希望を捨て弁護士を信用していないマクミリアンはなかなか心を開いてくれない。
エリート弁護士が何故、お金も受け取らず南部まで来て弁護をしているのか疑問をぶつける。
すると2つの事を告白する。
- スティーブンソンの祖父が昔、同じ様な事を受けていたこと。
- 自分も南部出身である
こうして心を開いたスティーブンソンは自身が収監されるまでの事を語る。
- 検察側は司法取引で嘘の証言をマイヤーズ(ティム・ブレイク・ネルソン)をさせていた
- 裁判も行われずに死刑囚として収監されていた
などなど衝撃の事実を掴み冤罪だと確信するマクミリアン。
白人たちが支配している強力な司法組織と戦い死刑執行までに無実を証明することができるのか?
『黒い司法 0%からの奇跡』ネタバレラスト
※ここからはネタバレを含んでいます。証言者であるマイヤーズに会い、当時の様子を聞き出すスティーブンソン。
聞けば聞くほど当時の捜査がデタラメだと確信と同時に絶望する。
- 黒人にはまともに捜査や裁判すらされない
- 犯人に仕立てるために司法取引が当たり前のようにされている
- マイヤーズ自身も収監されている弱い立場にあり、証言を強制されていた
という衝撃の事実を知る。
マイヤーズに対する当時の取り調べの様子は肝心な箇所が記録されておらず不審に思うスティーブンソン。
同僚のエバたちの力を借り、当時の記録を徹底的に調べ上げる。
するとマイヤーズがマクミリアンに会ってすらいないことを裏付ける証言など、
裁判で証言してくれれば無実となる決定的な証拠をつかむ。
脅されていたマイヤーズをなんとか説得し、証言台に連れてくる。
検察側の圧力で証言に迷うマイヤーズだったが自らの良心を奮い立たせ真実を証言する。
だれもがマクミリアンの釈放を信じたが1ヶ月後の裁判の結果、判定は覆らず。
巨大な司法組織、白人たちの圧力に潰されてしまう。
絶望するマクミリアン。
もはや裁判上では打つ手が無くなったスティーブンソンたち。
0%からの軌跡はどうやって起こせるのでしょうか?
巨大な司法を動かすためにマスコミの力を利用するスティーブンソン。
今までの事実をカメラの前で語り、世論によって司法を動かす作戦に出る。
連日マスコミによって報道される事件。
ついに正義を信じていた白人の検察側の身内からもスティーブンソン側の声を聞くことになる。
そこにスティーブンソンが自宅を尋ねる。
本当の正義を分かっているあなたにしかできないことがある。
それは「起訴の棄却」だと。
あなたが正義を大事にしている人だからこそ、話が分かる人だからここに来た。と訴える。
そして迎えた再審の日。
検察側は弁護側の言い分を認め、起訴を棄却することを提案。
この瞬間、マクミリアンの釈放が確定。
後日、無実が確定し、スティーブンソンは自らの信念と正義を証明したのだった。
『黒い司法 0%からの奇跡』感想
ハッピーエンドで終わることは分かって観に行きました。
それなのに最後はちゃんとした正義があり、スッキリする映画でした。
個人的には「ショーシャンクの空に」近いスカッとするエンディングだったと感じています。
ただ、エンドロールからなかなか衝撃的な内容が飛び込んできます。
- マクミリアンと同様に無実の黒人はなんと30年間もの間、収監されていたこと
- マクミリアンの釈放後、疑わしき白人が登場したが映画放映時点で未だ捕まっていないこと
- 当時10人に1人が冤罪だったこと
これには心にグッと闇が入ってくるような感覚でした。
もはや人が人を裁くことなんてできないんじゃない?とも考えます。
かと言って最善な代替え案はすぐに浮かばないですが、日本では裁判員制度があります。
本当にこの制度が最善なのか?
単純にスカっとするだけでなく、メッセージ性のある映画でした。
また、偏見が最も怖い。とも感じます。
アメリカの歴史を詳しく知る必要がありますが、黒人が奴隷として連れてこられた過去が根付いている白人と黒人の差別を描いてもいます。
日本も島国で鎖国の過去があるだけに、日本人以外を怖いと思ってないか?
と自分自身に問いかけたくなりました。
隣の国だから?マナーの悪い国だから?
それこそ差別であり、自分はあくまでも見た目や国籍じゃなく、人を見て付き合える人でありたいと思いました。
なによりも「黒い司法 0%からの奇跡」はスティーブンソンのように信念があり、人間として魅力的な人になりたいと思わせてくれる映画でした。
誰もが自分の正義がある。
だからこそ、違うと思った際に真実を探そうとする姿勢が大事。
真実を見る。
何よりも大切なものを信じて行動し続ける行動力って良いですね。
『黒い司法 0%からの奇跡』評価
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成分 | ヒューマンドラマ50%、実話に基づく歴史30%、どんでん返し10%、死を感じる10% |
こんな人におすすめ
- アメリカに根付く差別の歴史を知りたい
- 実話に基づく大逆転劇を見たい
- 惰性で生きる毎日を変えたい