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エドガー・ライトが監督を務め、サイモン・ペグとニック・フロストが出演したゾンビコメディ映画、『ショーン・オブ・ザ・デッド』。
A・ロメオ監督のゾンビ映画『ゾンビ(原題:DAWN OF THE DEAD)』をパロディにし、作中の至るところにゾンビ映画へのオマージュを感じられる映画になっています。

“ROM(ロマンス)ZOM(ゾンビ)COM(コメディ)”というコピーがつけられ、笑いとホラーと切なさを詰め込んだ今作は、低予算ながらイギリスで大ヒットし、そして世界中にファンを生み出しました。
日本では劇場未公開だった今作でしたが、15年の時を経て、2019年3月にTOHOシネマズで公開されています。
ゾンビ映画の持つ不気味さやハラハラ感を楽しめるのはもちろん、ダメ男コンビや不思議なキャラクターたちが繰り広げるジョークが最高に面白い今作。
何度も見たくなる中毒性のある作品になっています。

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『ショーン・オブ・ザ・デッド』あらすじ

映画ショーン・オブ・ザ・デッド

(C)Images courtesy of Park Circus/Universal

毎日を無気力に生きるショーン(サイモン・ペグ)は、親友でルームメイトのエド(ニック・フロスト)と毎晩いきつけのパブ・ウィンチェスターに入り浸る、自堕落な生活を送っています。
そんな彼に愛想を尽かし恋人リズ(ケイト・アシュフォード)に別れを告げられてしまったショーン。
いつものパブでエドと飲み明かし、千鳥足で家に向かいます。

翌日、二日酔いから目を覚ました二人は街中にゾンビが溢れていることにやっと気が付きます。家に現れたゾンビを倒すことに成功した二人はショーンの母(ペネロープ・ウィルトン)とリズ救出作戦を決行します。
両親とリズたちを救い出し、安全な場所だと信じるウィンチェスターを目指すショーンたち。しかし、ゾンビに噛まれていた父フィリップ(ビル・ナイ)が車内でゾンビになってしまい、車を捨てて徒歩で目的地を目指すことになります。

パブへの近道をする為に柵越えを始めたショーンたち。
最後尾にいたショーン母がゾンビに襲われますが、力を合わせて襲ってきたゾンビを生け捕りにします。
パブまであと一息というところまでやって来ると、状況確認に向かったショーン。
しかし彼はものすごい表情で戻ってきます。
なんと目的地ウィンチェスターは無数のゾンビに取り囲まれていたのです。
絶望的な状況に頭を抱える一行でしたが、ショーンはある作戦を思いつきます。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』見どころ

1点目「最強に魅力的なダメ男コンビ」

映画ショーン・オブ・ザ・デッド

(C)Images courtesy of Park Circus/Universal

無気力に生き、恋人に愛想をつかれてしまうショーンと、家でゲームをするか、パブで呑んだくれてばかりのエド。
映画序盤から強烈なダメ男っぷりを見せつける二人が、母と恋人を救う為にゾンビだらけの世界へ飛び出していく姿は今作の見どころの一つです。

頼もしいリーダーと何事にも動じない相棒として、目を見張るような活躍をする二人ですが、アドレナリン全開のショーンに対し、エドはやる気がないと戦わなかったり、普段と変わらない自分勝手な振る舞いをし始めます。
そんな彼に今まで我慢していた気持ちをぶちまけるショーンですが、彼もツメの甘さを見せ、皆を窮地に追い込んでしまうのです。
ヒーローになりきれない二人の姿はおかしくもあり、少し哀愁を感じてしまいます。

実際に同居生活を送っていたサイモン・ペグとニック・フロスト。
ショーンとエドの独特な関係は、この時の経験を元に作られているそうです。
強烈なダメ男っぷりに落胆させられながらもこのコンビを憎めないのは、仲の良さが滲み出ている二人の関係が大きいのではないでしょうか。
映画の最後まで、この魅力的なダメ男コンビから目が離せません。

2点目「笑えるゾンビ映画」

映画ショーン・オブ・ザ・デッド

(C)Images courtesy of Park Circus/Universal

グロテスクなシーン、しのび寄る不気味なゾンビの姿に恐怖を感じる今作。
ホラー映画やグロテスクなものが苦手で、この映画を見ていないという人もいるのではないでしょうか。
しかし物語のあちこちにネタが仕掛けられ、怖いよりも面白さが目立つ作品に仕上がっています。

例えば、庭に現れた二体のゾンビを倒すシーンで、どのレコードで攻撃しようか呑気に相談するショーンとエドの姿。
フィリップの愛車を運転したい為に、乗ってきた車をわざわざぶつけるエド。
危機に面した時のショーンの顔芸...
書き出すとキリがありませんが、恐怖に浸る暇もないほど、とにかくあちこちに笑いが仕掛けられているのです。
していたり、クイーンの曲が絶妙なタイミングで使われていたりと、小ネタも満載の今作
ホラーやゾンビ映画が苦手でも、存分に楽しむことができます。

3点目「エモーショナルな別れ」

映画ショーン・オブ・ザ・デッド

(C)Images courtesy of Park Circus/Universal

コメディ要素の強い今作ですが、命を落としてしまうキャラクターも出てきます。
ショーンと親子仲が良くない養父のフィリップも亡くなってしまうキャラクターの一人。
既にゾンビに噛まれていたフィリップは、ショーンと逃げる途中でも襲われ、首を噛まれてしまいます。
死を覚悟した彼は、今まで厳しく接してきたことをショーンに謝ります。
血の繋がりはなくても、父は息子を深く愛していた
父の最期にそれを知ったらショーンの寂しい表情が切ない、印象深いシーンになっています。

そしてスリリングな展開が迫る映画終盤では、ショーンの大切な人が命を落としてしまいます。それまで見せるコメディアンな姿からは想像できないほど、悲痛な姿を見せるショーン。
コメディ映画だということを忘れさせる迫真の演技を見せるサイモン・ペグが、別れのシーンをよりエモーショナルなものにしています。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』感想

映画ショーン・オブ・ザ・デッド

(C)Images courtesy of Park Circus/Universal

ホラーとコメディが絶妙な加減でミックスされた作品、『ショーン・オブ・ザ・デッド』。
ショーンとエドの凄まじいほどのダメ男っぷりと、抜群のコンビネーションから繰り出されるジョークの数々に笑いが止まりません。
そんな二人がゾンビだらけになった世界で、ダメ男を返上する活躍を見せる姿は見ものです。
目に力強い光が宿り、リーダーとしてグループを率いていくショーン。
何事にも動じず、まるでゲームを楽しんでいるかのようにゾンビと戦うエド。
しかし根本のダメ男の部分が度々顔を出し、笑いとピンチを生み出していくところに笑わされます。
いつ襲われるかわからない状況でも、マイペースに振る舞うキャラクターがことごとく緊張感を奪っていくので、怖すぎないホラーとして楽しむことができました。

止まらないジョークの数々、ちょっとおかしなキャラクターたちのおかげで笑いが止まらない今作。痛いシーンも出てきますが、もう一度見たくなる中毒性のある映画になっています。

『ショーン・オブ・ザ・デッド』総括

これぞサイモン・ペグとニック・フロスト!!
と感じさせる、ダメ男コンビがクセになる『ショーン・オブ・ザ・デッド』は、エドガー・ライト監督を含めた彼ら3人の面白さを世に知らしめた作品でもあります。
3人はこの後も、『ホット・ファズ-俺たちスーパーポリスメン!-』そして、『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』で再び集結し、今作とは違ったダメ男っぷりとジョークの嵐を見せてくれます。

ゾンビ映画なのでグロテスクなシーンや、思わず目を覆いたくなるような衝撃的なシーンが多く登場します。
痛いシーンが苦手な人は注意が必要ですが、止むことのないジョーク、おかしなキャラクターが巻き起こすハプニングに、怖がる暇もないほど笑わされます

ゾンビ映画ファンにはオマージュを堪能し、ホラーやゾンビ映画が苦手な人は、コメディの部分で笑いを楽しむなど、色々な楽しみ方ができる『ショーン・オブ・ザ・デッド』。
サイモン・ペグのダメ男っぷりと、ヒーローになろうとする姿が楽しく、彼の魅力を存分に楽しむことができます。
サイモン・ペグが気になっている人には是非見て欲しい、オススメの作品です。

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