ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオが初共演すると聞くだけでも価値があるのに監督がクエンティン・タランティーノという事もあり公開前から話題となった「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
タランティーノ監督は10作を製作したら監督を辞めると以前から公言していますがワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドは9作目で、これが事実上の集大成だと完成時に発言していることからも期待が高まりました。
作品は実際に起きたハリウッドの悲劇「シャロン・テート殺害事件」を監督がハリウッド映画よろしく”おとぎ話”にしています。
悲劇を実際の事件には登場しない空想の人物を演じるブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオの2人が関わることでどんなファンタジーに変わるのか?
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド作品情報
- 作品公開日
- 2019年8月30日
- 監督
- クエンティン・タランティーノ
- 主な出演者
- ブラッド・ピット,レオナルド・ディカプリオ,マーゴット・ロビー
- 上映時間
- 2時間40分
- ジャンル
- ドラマ/スリラー
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド主要キャスト
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのメインであるキャスト3名を紹介します。
再起を願うTV俳優のリック・ダルトン
レオナルド・ディカプリオ演じるリック・ダルトンはかつてはTV俳優として成功していましたが、今や落ち目。
感情をコントロールしきれず泣き出す情緒不安定な役柄を演じる。
クリフ・ブースとは長年の友人。
雇われスタントマンのクリフ・ブース
ブラッド・ピット演じるクリフ・ブースはリック・ダルトンのスタントマン。
友人としても支えている。
戦争の英雄でもあるが、とある噂もあり扱いにくいスタントマン。
未来を約束された映画女優シャロン・テート
映画女優としても有名で、結婚し妊娠もしている幸せいっぱいの実在した人物をマーゴット・ロビーが演じています。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド予告編動画
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの予告編動画がこちら。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの特別映像がこちら。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドあらすじ
事件が起こる1969年8月9日の半年前、2月から物語が始まります。
テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)と、リックを支える付き人でスタントマンのクリス・ブース(ブラッド・ピット)。
目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、対照的にいつも自分らしさを失わないクリフだったが、2人は固い友情で結ばれていた。
そんなある日、リックの暮らす家の隣に、時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と、その妻で新進女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)が引っ越してくる。
今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、嫌だった悪役を演じる。
一方、クリスはリックの仕事中は雑用などリックの身の回りの手伝い。
ある日、ヒッピーの女性を車で拾い、ヒッピーたちが集団生活をしている映画牧場へ。
スタントマンでもあるクリスは映画牧場のオーナーを知っており、姿が見当たらないことからヒッピーたちを問い詰める。
リックは映画スターへと転身出来るのか?
クリスたちはヒッピー達の家の奥で見たものとは?
そして、運命の1969年8月9日にそれぞれの人生を巻き込んだ結末は...
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド見どころ5点
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド見どころを5点紹介します。
ファイト・クラブを超えた!ブラッド・ピットのカッコよさ
ブラッド・ピットが55歳なんて信じられない!
映画「ファイト・クラブ」でも肉体美を惜しみなく披露してくれましたが、今回はファイト・クラブを超えてます。
レオナルド・ディカプリオの演技力
まさかレオ様が落ち目の俳優の役を演じるなんて。
世の女性を虜にした「タイタニック」から20年以上も経っているのだから仕方ない。
情緒不安定な役で急に泣き出すレオ様。
セリフを頑張って覚えるシーンや、役者の苦労も垣間見えます。
表情豊かな演技はシワの作り方、目の動きまで本当に細かく惹き込まれます。
マーゴット・ロビーの脚
シャロン・テートを演じるマーゴット・ロビーの美脚に注目です。
絶対にタランティーノ監督は足フェチだとワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドを観ていて感じました。
基本、脚の見える衣裳でミニスカートも多く、自身が出演している映画を映画館で見るシーンでは足裏まで見えています。
この足を前のシートに投げ出しているポーズいる!?と思いましたし。
50年前のハリウッド再現愛
自身が熱狂的な映画マニアだと認めるタランティーノ監督が50年前のハリウッドを完全再現しています。
デジタル嫌いでも有名なタランティーノ監督。
実際にある道路を封鎖して、当時のハリウッドを再現。更には当時の車まで再現する徹底ぶり。
当時のハリウッド、ロスの象徴は「車とラジオ」という事もあり、魅力的な車と大音量のラジオを劇中でも堪能することができます。
また、冒頭からタランティーノ監督らしく映画通には懐かしかったり、実在する人物名を出したりと、映画愛が詰まっています。
エンドロール後の映像あり
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのラストは、最後のシーンを映し出したままクレジットが流れ出します。
ただ、ここで席を立つのは待ってください。
エンドロール途中でリック・ダルトンが再度登場するシーンがありますので、これを観てから席を立ちましょう。
物語の重要な関係は一切ありませんし、特典映像みたいな内容です。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドネタバレあり感想
ここからはワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドネタバレあり感想となります。
映画を観るには事前知識あった方が良い
私は全く実在の事件「シャロン・テート殺人事件」を知らない人と一緒に観に行きましたが、事前に事件の知識があった方が良いでしょう。
じゃないと、何故タランティーノ監督はこの結末にしたのか伝わってこないと思います。
ハリウッド・ドリームは存在するよ。
という事を伝えたかったのでは無いでしょうか。
映画好きのための映画
タランティーノ監督自身が好きなものを詰め込んでいると感じる今作。
だからこそ、他にも多数の映画を観てきた人なら懐かしい箇所やオマージュだと分かる点が多々あります。
例えば「ファイト・クラブ」では師と仰ぎ真似ていたブルース・リーと戦うブラピ。
私が持っていたブルース・リーのイメージとはかけ離れていると感じた点は違和感がありましたが...
映画マニアであろう観客からは劇中、何度も笑い声や、思わず「あぁ〜」と言った声が漏れていました。
天才子役ジュリア・バターズが文字通り天才
リックが復活のきっかけをつかむ映画の子役で登場するジュリア・バターズちゃん。
ビジュアルもさることながら、演技力が半端ない!
私は所見でしたが「天才だわ」と声が出そうでした。
父はディズニーのアニメーターで、映画『アナと雪の女王』(2013年)などを手がけているので生まれ育った環境が生んだ天才かもしれませんね。
ブラピとレオ様の初共演を観るだけで価値あり
ハリウッド映画を代表する2大スターが共演する今作。
大物同士の共演は、実は別撮りで同じフレームに収まるシーンが全く無く、本人達は一切面識ないまま撮影が終了する。
というのも映画業界あるあるですが、今回は見事に共演。
イケてるオジサン二人のドライブを観るだけでも癒やされますし、見てください。
この楽しそうなブラピの笑顔。
レオ様が泣き出し、ブラピの胸を借りるシーンなど女性ファンにとってはたまらないでしょう。
火炎放射器がまさかの伏線だった
レオ様演じるナチスドイツ軍?が火炎放射器を使って焼き払うシーンで、実際の撮影が熱くてたまらない。
という回想シーンがあるのですが、まさかこのシーンが伏線となっておりラストで回収されるとは思いませんでした。
火炎放射器によって、ラストは思わず笑ってしまうシュールなシーンとなるとは!
タランティーノ監督の術中に見事にハマってしまいました。
他にもリックがセリフを忘れてしまい、昨晩8杯も飲んでしまったことを公開し、二度と飲まないと鏡越しの自分に感情いっぱいに怒鳴り散らすシーンがありますが、「飲まないと誓った」直後、感情を抑えるためにお酒を口に含んでしまうシーンは笑ってしまいました。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド評価
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドはタランティーノ作品のファンならオマージュたっぷりで笑える2時間40分になることでしょう。
また、40歳以上の映画ファンにとっては懐かしさを感じることができるで作品です。
映画を愛する人たちにとっては絶賛される映画となることでしょう。
逆にレオナルド・ディカプリオとブラット・ピットの豪華共演という謳い文句に釣られて観に行った人にはダラダラとした映画だと感じるかもしれません。
実際の事件の背景や1969年のアメリカがベトナム戦争があり、ヒッピーが盛り上がっていた時代という背景を知らない人には映画の魅力が半減してしまうでしょう。
しかし、それでも2人の共演というだけで観る価値はあります。
「ラスト13分。タランティーノがハリウッドの闇に奇跡を起こす。」のキャッチコピー通りラストは起こった奇跡に爆笑となるでしょう。